話題映画『はな恋』、ふたりが選んだ「結末」に隠された本当の思いとは
2021年2月28日
ライフ映画『花束みたいな恋をした』が話題です。東京・明大前駅で終電を逃したことから出会った麦と絹。5年間の交際をへてふたりが選んだ結末には、どのような思いが込められていたのでしょうか。フリーライターの苫とり子さんが解説します。
始まりは京王線・明大前駅
東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことがきっかけで、運命的に出会った大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)。
甲州街道や多摩川、調布パルコ、道生神社……見たことのある景色と、スマスマ(『SMAP×SMAP』)の最終回、渋谷パルコの閉店、2014年サッカーW杯準決勝など、私たちが経験した時間とともにふたりが過ごした5年間が映し出される映画『花束みたいな恋をした』。
2021年1月29日に公開されて以降、4週連続で映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)1位を獲得し、SNSを中心に大きな話題となっています。

筆者がこの映画を見終わったとき、まず浮かんだのは「見る人によって大きく感想が変わるだろうな」という感想でした。なぜなら、麦と絹は互いを“運命の人だ”と思うほどに趣味や考えが一致したことで惹かれ合っていくのですが、その趣味が少々ニッチだったからです。
市川春子の漫画『宝石の国』、今村夏子の小説『ピクニック』、お笑いコンビ「天竺鼠」、3ピースバンド「羊文学」などなど、作中に登場したようなサブカルチャーに触れてこなかった人たちは、ふたりが共に生きていく上で抱く悩みを理解し難かったでしょう。
けれども、麦と絹にとってそれら共通の“好きなものや人”は、自分たちを特別な人間だと思うために必要だったのです。

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