NHK連続テレビ小説でおなじみ 東京女子大御三家「日本女子大」とはどのような大学なのか
2020年5月17日
ライフ日本女子大学は東京の「女子大御三家」のひとつとして、これまで優れた人材を数多く輩出してきました。そんな同大について、教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。
女子大学のニーズはなくなったのか
大学、または大学院に在籍する女子学生の割合は年々増加し、2019年度に過去最高の44.3%を記録しました。しかし女子の大学進学率上昇と反比例するように、女子大学が減少しています。
武庫川女子大学教育研究所(兵庫県西宮市)の調べによると、1998(平成10)年の98校をピークに共学化や統合などが進み、現在は国公私立大合わせて77校となっています。
こうした状況を鑑みると、女子の進学先として共学校が選ばれ、既存の女子大学が苦戦していることがうかがい知れます。

今回は、東京にある女子大学の御三家のひとつで国内有数の歴史を誇る日本女子大学(文京区目白台)を取り上げ、取り巻く環境を考えていきます。
都内女子大学の中で有数の歴史を誇る
日本女子大学は、女子教育の重要性を説いた教育家である成瀬仁蔵が1901(明治34)年に創立。成瀬の考えに共感した広岡浅子は、大隈重信や実家の三井財閥などの政財界に働きかけを行い、三井財閥から大学の本部を置く目白キャンパスを寄贈されました。
広岡浅子は、2015年に放送されたNHK連続テレビ小説『あさが来た』のヒロイン・白岡あさのモデルとしても知られています。

私立の女子大学としては唯一の理学部を含む4学部15学科で、大学院は5研究18専攻を学べる総合大学です。また2021年度から、西生田キャンパス(神奈川県川崎市)を目白キャンパスに移転統合し、都心回帰を進めています。
日本女子大学は1906年から付属幼稚園や小学校も開校するなど、先駆者として女子教育を長年けん引してきましたが、ここ数年の大学受験志願者数の推移を見ると、2016年からの私大定員厳格化も絡み、今後の予測は難しくなっています。

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