意外と知らない? 日比谷・銀座・有楽町の「境界線」は一体どこなのか
2021年2月7日
知る!TOKYO東京人にとってなじみ深い銀座・有楽町・日比谷エリア。しかしその明確な区分けを知っている人は少ないでしょう。ライターの橘真一さんが解説します。
銀座・有楽町・日比谷に境界線を引く困難さ
日本屈指の繁華街であり、徒歩圏内にいくつもの鉄道駅がある、銀座・有楽町・日比谷エリア。この三つの地名に線を引くというのは、実にややこしいテーマです。不可能なミッションかもしれません。
まず、やっかいなのが日比谷です。日比谷といえば一般的に、
・日比谷駅
・東京ミッドタウン日比谷
・日比谷シャンテ
・東京宝塚劇場
・日生劇場
などがあるエリアをイメージする人が多いのでしょう。しかしあの辺りの住所は、すべて千代田区有楽町1丁目なのです。
その一帯から道路を挟んで反対側にある帝国ホテルの所在地は千代田区内幸町1丁目と、ここも日比谷という住所ではありません。日比谷シティやNTT日比谷ビルがある場所も内幸町になります。
皇居外苑(がいえん)を囲む堀の一部は、日比谷濠(ぼり)と呼ばれていますが、そこは千代田区皇居外苑という住所で登録されています。このように、どこにも日比谷が見つかりません。
行政区上、「日比谷」は存在しない?
残る大物に日比谷公園があります。さすがにその住所は日比谷でしょうか。答えを先に示すと、ノーでもイエスでもありません。

日比谷公園内は、すべて千代田区日比谷公園1丁目です。つまり公園内限定で、日比谷公園という住所は実在します。また、地図上に日比谷通りや日比谷交差点は載っています。しかしながら行政区として日比谷は存在しないのです。
江戸時代からの名残で、ここに具体例を挙げたような地域の「通称としての日比谷」は今も残っています。ただ正式な地名でないことから、どこからどこまでを日比谷と呼ぶかについては、ぼんやりしがちな傾向があるわけです。

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