福沢諭吉の野望が実現? いま 「バター」がかつてない注目を浴びている理由【連載】アタマで食べる東京フード(11)

味ではなく「情報」として、モノではなく「物語」として、ハラではなくアタマで食べる物として――そう、まるでファッションのように次々と消費される流行の食べ物「ファッションフード」。その言葉の提唱者である食文化研究家の畑中三応子さんが、東京ファッションフードが持つ、懐かしい味の今を巡ります。


日比谷の洋菓子店で受けた衝撃

 日比谷OKUROJI(千代田区内幸町)は、明治時代の赤レンガ高架橋を再生させたレトロモダンな商業施設。ここに2020年11月、お目見えした洋菓子店「パティスリー・パロラ」には驚かされました。

 バーカウンターの目の前で、仏人シェフのアレクシ・パロラさんがデザートやパフェを作り、ドリンクとのペアリングで出してくれるというスタイルがユニーク。さらに画期的なのが、唯一テイクアウトできるカヌレが、「ボルディエバター」を使っていることです。

スイーツの原材料として今注目を集めているバター(画像:写真AC)

 ボルディエバターは、フランス最高峰のブランド。北西部のブルターニュ地方で、独特のやわらかな質感と風味を生む伝統的な手練り製法をかたくなに守り、出来上がるまでに3日もかける逸品です。

 この古き良きバターの顧客には、フランスを代表する格式高いホテルと三つ星レストランの名前がずらりと並びます。品質の高さが日本でも知られるようになり、いまでは空輸品をネット通販でも買えるようになりました。

 しかし、テーブル用バターとして提供するレストランはあっても、125gが1500~2000円程度(ネット通販の場合)と、とても菓子の材料として使いきれる値段ではありません。

 大胆にも、この最高級バターを惜しみなく使う焼き菓子が登場したことと、「ボルディエバター使用」がキャッチフレーズに強く打ち出せるほど、バター自体に注目が集まる時代が来たことに驚いたわけです。

バターの製法はとても身近


【画像】フランス「最高級バター」を使ったスイーツを見る(2枚)

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