遠出できないなら近くの高級ホテルに……コロナ禍で変わりゆく東京の「近場型」レジャー
2020年9月16日
ライフ思うように外出、旅行がかなわなかったコロナ禍の2020年夏。東京では、遠出をする代わりに近場でいつもよりぜいたくな休暇を、といったスタイルを選ぶ人もいたようです。ウィズコロナ時代のレジャーの行く末を、文殊リサーチワークス・リサーチャー&プランナーの中村圭さんが展望します。
コロナで注目された地元商圏内
新型コロナウイルスの感染拡大によってインバウンドや大都市圏からの観光客が激減し、ウィズコロナの新しい生活様式の中で、レジャー・観光産業は新しいビジネススキーム(計画)を模索している状況です。
そのような中、星野リゾート(長野県軽井沢町)の代表である星野佳路氏は「マイクロツーリズム」を提唱しています。
マイクロツーリズムとは1~2時間圏の地元商圏内への観光のことで、コロナ禍では居住する都道府県内で観光するということになるでしょう。
小商圏でマーケットが減少する分、キメの細かい対応でリピーターを稼ぐ考えです。

7月から政府の「Go Toトラベルキャンペーン」が実施されていますが、遠距離への観光は感染拡大のリスクがあるため、まずは小商圏から観光を喚起していくことが順当と考える地方自治体は少なくありません。
地方自治体の中では県民や市民を対象に、独自に地域内の宿泊施設利用の費用補助を行ったり、飲食施設・土産物屋のクーポン券を配布したりして、地元での観光を喚起しようとする取り組みが見られました。
また、Go Toトラベルから除外された東京都ではホテルで都民割を打ち出したり、都民を対象にさまざまな特典を用意したりする動きが見られました。
ここにきてオーバーツーリズム(観光客、特にインバウンドの急増によるゴミのポイ捨てなどの地域の弊害)が表立って言われ始め、地元への観光回帰が強調されていますが、では、コロナ収束後もこのような観光スタイルは持続するのでしょうか。

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