お金の有無で人を判断しないーー超資本主義都市・東京で見つけた「0円ショップ」とは何か【連載】大原扁理のトーキョー知恵の和(6)
2020年5月11日
ライフ何とは言えないのだけど何となく息苦しい。そんな気持ちでいる人へ、東京で週休5日・年収90万円という「隠居生活」を実践した大原扁理さんに生き方のヒントを尋ねる企画「トーキョー知恵の和」。今回のテーマは「東京と『価値』」です。
「東京は最高」のち、ときどき違和感
ありとあらゆるモノが手に入る街・東京。しかしそこには「ただしお金さえあれば」という“注釈”が付いて回ります。お金を持っていない人は、この街にいられないのか? 東京で週休5日・年収90万円という「隠居生活」を実践した大原扁理(おおはら・へんり)さんが、都会の片隅で見つけた「お金のやりとりがない人間関係」とその意義について考えます。(構成:ULM編集部)
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東京に引っ越してきたばかりのころは、目に映るものすべてが新鮮でした。
東京には何でもあるし、便利だし、お店のサービスは田舎とは比べるべくもなく、洗練されていて、もう至れり尽くせり。東京最高!
しかし、しばらく住んでみると、はじめは最高すぎると思っていた東京がときどき見せる裏の顔に出くわすことがあります。
都内のとある観光地にて。
私はその日、荷物が多かった。どこかに座ってかばんの中からモノを取り出したいなぁ、と思っていたのですが、東京って、本当に、街なかに座れるところが少ないですよね。
お土産屋さんの前にベンチがあるのを見つけ、一応、お店の人に声をかけました。
「すみません、ちょっとここに座らせてもらっていいですか?」
すると、こう返ってきたのです。
「困ります」

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