令和に息づく日本の伝統「江戸切子の指輪」が若者に人気のワケ

2020年2月14日

ライフ
ULM編集部

江戸・東京の発祥で、国指定の「伝統的工芸品」のひとつに数えられるガラス工芸「江戸切子」。主にグラスなどに施されるこの彫刻のデザインを取り入れた指輪が、今注目を集めているそうです。人気の理由とは、そしてデザイナーが指輪に込めた思いとは――?


繊細な美しさが魅力の江戸切子

「江戸切子」をご存じでしょうか。回転式の加工機を使ってガラスに文様(もんよう)を描き出す、職人の手作業で作り出される東京の伝統ガラス工芸です。その存在は知っていても、実際の品物は持っていない、という人も少なくないかもしれません。

 この江戸切子の彫刻デザインを施した指輪やネックレスを渋谷区千駄ヶ谷のアクセサリーブランドが展開し、人気を集めています。作り手の思いを聞きました。

江戸切子の文様を施した指輪(画像:JAM HOME MADE)

 江戸切子の発祥は1834(天保5)年、江戸屈指の商業地・江戸大伝馬町(現在の中央区)のビードロ屋、加賀屋久兵衛が金剛砂〈こんごうしゃ〉を用いてガラスの表面に彫刻したのが始まりとされています。

 以降、明治から大正期にかけて切子(カット)技術は精度を高め、現在のデザインにつながる特長を確立しました。1985(昭和60)年に東京都の伝統工芸品産業に、2002(平成14)年には国の伝統的工芸品にも指定されています。

職人の数は年々減少

 日本の職人技術らしい精緻さと美しさ、華やかさを兼ね備えたデザインは国内外で高い評価を受け、贈答品などとして長らく重宝されてきました。

 一方で安価なガラスコップがいくらでも手に入る現代では、高級な江戸切子は庶民にとって、かつてより縁遠いものになりつつあります。歩を合わせるように職人の数もまた年々減少しているというのが現状です。

 その状況に危機感を抱き、「誇るべき伝統をもっと身近なものにしたい」と考えたのが増井元紀さん。オリジナルのアクセサリーやジュエリー、革小物などを展開する「ジャム ホーム メイド(JAM HOME MADE)」(渋谷区千駄ヶ谷)のクリエーティブディレクターです。

きっかけは東日本大震災


【画像】伝統とモダンの融合? 江戸切子の指輪とネックレスを見る

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