下町の人たちは温かくて、たくましくて、おせっかいで、ちょっぴり変なのかもしれないことに気づいた私
2020年1月1日
ライフ銭湯と大衆食堂飲みをこよなく愛する、エッセイスト・イラストレーターのおのみささんが描く下町イラストエッセイです。
銭湯はさっぱりわからないことだらけ
私は東京・下町の風情ある銭湯が好きで、月に3~4回程通っている、銭湯初心者です。家の風呂もいいけれど、銭湯の広い湯船につかると疲れもとれて本当に気持ちが良い。でも最近、それだけではないおもしろさがあるなぁと思ってきています。
ある日のこと。いつものように身体を洗って湯船につかり、戻ってきたら、置いておいたはずの洗面器が無い。不思議に思って別の洗面器を取りに行って使っていると、ひとつ離れた場所にいたおばちゃんが「私、銭湯初めてでわからなくて、あなたの洗面器を勝手に使っちゃったみたい。ごめんなさいね」と言うのです。
洗面器は私物ではないから別にかまわないのですが、おばちゃんのすぐ横には、みんなが使う用の洗面器が重なって積み上げられています。そこから使えばいいのに、
・なぜわざわざ私が使っていたものを使ったのか?
・すぐ隣にあるのに気付かなかったのか?
・私(51歳)よりも年上に見えるけど、今まで温泉などの大衆浴場に行ったことがないのか?
と謎が多すぎて、もやもやとしてしまいました。
世の中にはいろんな人がいるもんだと思い見渡すと、洗面器にお湯(水?)をはり、シャンプー、リンス、ボディーソープなどをプカプカ浮かせて使っているおばちゃんがいました。
・なぜ浮かせているのか?
・ぬるぬる汚れがいやだからなのか?
理由がさっぱりわかりません。
聞いた話ですが、男湯ではひげそりやひげそりクリーム、髪の毛が増えそうなシャンプーなど、やたら荷物が多いおっちゃんがいて、洗面器を3つも使い、その荷物を入れている人がいるとか。

また、洗い場で立ちあがり、無理な体勢でシャワーを使ったと思ったら、そのあとは石けんなどを置く所に座って髪を流す人がいたとか(別の場所には立って使えるシャワーも設置してあるのに……)。どちらのおっちゃんも混んでいるときなどは、なかなかの迷惑っぷりですね。

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