「婚期を逃す」は迷信? ひな人形は今どき「3月26日」まで飾る その理由とは
3月3日はひな祭り。子どもの頃に自宅でひな人形を飾ってもらったという人も多いと思います。今どきのひな人形のトレンドを探りに、東京都内の売り場を訪ねました。
「7段飾り」よりシンプルおひなさまが人気
「ひな祭り」の起源は、3世紀前後の古代中国で行われていた風習までさかのぼるといわれています。
日本へは遣唐使(けんとうし)によって伝えられました。当初は天皇のための儀式だったものが、平安時代の頃に宮中行事へと変化します。やがて災厄をおはらいする風習となり、草木や紙でかたどった人形(ひとがた)で自分の体をなでることで穢(けが)れを人形に移し、川や海へ流すという儀式が行われるようになりました。
現在でも日本各地で行われている「流しびな」はこの名残といわれていて、紙の人形が発展して現在のひな人形になったとされています。

ひな人形といえば、高度経済成長期の頃には三人官女や五人ばやしを伴う豪華な7段飾りなどが主流でしたが、現代ではお内裏さまとおひなさまが対になった「親王飾り」と呼ばれるシンプルなものが人気なのだそう。背景には、核家族化などが進んだ現代人の生活の変化が見て取れます。
例えば東京ミッドタウン(港区赤坂)内、伝統工芸品などを扱うショップ「THE COVER NIPPON(ジ カバー ニッポン)」で販売されているのは、茨城県城里町の企業が手仕事で作り上げる「桂雛(かつらびな)」。あでやかな十二単(ひとえ)をまとったひな人形は、表情から着物の色合わせ、指の1本1本まで職人の繊細な手作業の跡を感じさせます。
同店を運営するメイド・イン・ジャパン・プロダクト(中央区勝どき)クリエーティブディレクターの松坂香里さんによると、桂雛は1991(平成3)年に「茨城県郷土工芸品」に指定されている伝統工芸。同店で扱う商品は、地元・茨城の結城紬(つむぎ)を使うといったこだわりのほか、人形の美しさが後世まで変わらないよう心を砕く丁寧な作りが特長とのことです。

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