タピオカの次は? 2019年「コンビニドリンク最前線」を行く

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タピオカの次は? 2019年「コンビニドリンク最前線」を行く

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笹木理恵

フードライター

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いま最も行列をつくるトレンドグルメといえば、タピオカドリンク。まだまだブームは続きそうですが、この夏、人気が出そうなドリンクは? フードライターの笹木理恵さんが、コンビニのドリンク事情から、最先端のトレンドを探ります。

タピオカブームはこの夏も継続

 2018年ごろから若者を中心に大人気の「タピオカドリンク」。街中のあちこちで行列が見られるほど専門店も増えており、その勢いはいまだ衰えを知りません。

タピオカブームはまだ続きそう。その裏でポストタピオカの動きも(画像:pixaday)



 さらに最近は、ドーナツチェーンのミスタードーナツやコーヒーチェーンのタリーズコーヒーなどもタピオカドリンクを導入。さまざまな業態の店で提供されるようになっており、少なくとも2019年の夏はまだブームが継続しそうです。

 一方、コンビニはブーム以前から、主にチルドカップのタピオカ入り飲料を季節限定で販売していました。今年は、定番のミルクティーベースだけでなく、ほうじ茶やチーズティーなど、タピオカドリンク専門店で人気のベースを取り入れており、コンビニの商品開発担当のアンテナ感度の高さを感じます。

ポストタピオカ、有力候補は「チーズティー」

 ブームの陰で、「タピオカドリンクブームはいつまで続く?」、「次のドリンクのトレンドは何?」といった声が早くもささやかれ始めています。そこで、“ポストタピオカ”として注目を集めているのが「チーズティー」です。

「チーズティー」は、台湾で誕生し、アジアやアメリカでも人気を集めているという新感覚のドリンク。ウーロン茶や台湾茶、紅茶などのお茶の上に、塩をきかせたチーズクリームをのせたもので、2層に分かれた見た目のかわいらしさでも話題を集めています。

 2018年8月、日本初のチーズティー専門店「FORTUNER tea-box(フォーチュナー ティーボックス)」が出店すると、その勢いは加速。台湾茶専門店やティースタンドなどもチーズティーを提供するようになり、若者を中心にSNSなどで頻繁に紹介されるようになりました。

 そんな注目の「チーズティー」ですが、早速コンビニにも並んでいました。ナチュラルローソン限定の「タピオカチーズティー」(税込260円)は、5月28日(火)に発売されたばかり。リプトン紙パックシリーズの「クリームチーズティーラテ」(税込138円)は、5月7日(火)より、沖縄を除く全国のコンビニやスーパーで発売されています。

 専門店のようなふわふわとした口当たりはさすがに望めませんが、どんな味わいなのか、気になる人はぜひ試してみてください。

筋肉女子にも人気!プロテイン入りドリンク

“ポストタピオカ”とまではいかないかもしれませんが、市場と人気の拡大が見逃せないコンビニドリンクを紹介します。

 昨今、女性の筋トレブームもあって、急成長しているのがプロテイン市場です。手軽にプロテインを摂取できるドリンクも、徐々にラインアップが増えてきています。コンビニでも、プロテインブランド「ザバス」の商品は以前から販売されていますが、今年に入ってプロテイン入りドリンクのバリエーションが増加傾向に。

 例えば、ローソンでは「ソイプロテインラテ」(税込198円)を発売中です。また、今年3月にはトーヨービバレッジがチルドカップ飲料「ミルクから生まれたDOUBLE PROTEIN(ダブル プロテイン)」(税込213円)を発売し、全国のコンビニやドラッグストアで展開しています。

 健康志向の男女から支持を集めており、市場はますます活性化しそうです。

隠れファンが支持!継続的に売れている「フルーツインティー」

 2~3年前から、じわじわとファンを増やしているのが、ゴロゴロっとした果実を加えた「フルーツインティー」。ローソンは2018年より、リプトンとのコラボレーション商品として「MACHI cafe Lipton フルーツインティー」(税込350円)を販売。

 初回の販売では、当初2週間を予定していた数量がわずか2日間で出荷終了となり、その後、2度の再販が行われることに。2019年も、3度目の再販が決まっており、一定層のファンの存在を確信させます。

 また、ミニストップでは、2018年より期間限定で発売している「ゴロッと果実のピーチティー」(税込290円)が好調です。香りのよいアールグレイティーに完熟した白桃果肉を組み合わせており、まずは紅茶や果肉をそのまま味わってから、最後は果肉をつぶして飲む、という味の変化が楽しめるのも魅力です。

 ファミリーマートでも、4月9日に3種類の「フルーツティー」(税込248円)を数量限定で発売。グレープフルーツ、いちごとオレンジ、レモンのミックスフルーツ、リンゴの3種類で、果肉がごろっと入っているのでフルーツの素材感が楽しめます。ほかにもファミリーマートは「飲むスイーツ系」のドリンクのバリエーションが豊富で、個性的な商品も多いので、訪れるたびに新しい発見があります。

 コンビニは、トレンドの商品をいち早く、手軽にお試しできる場所であり、同時に、新たなトレンドを生み出す場所でもあります。いずれの商品にも共通しているのは、小腹満たしにもなる「飲むスイーツ」的なドリンクであり、この市場はいま、コンビニに限らず注目を集めています。これから夏本番に向け、さっぱり系の飲むスイーツにも期待が高まります。

※掲載した商品の情報は、2019年5月現在のもので、一部販売が終了している場合もあります。

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