「お願い、帰ってきて……」 ベランダから脱走したはずの飼い猫が1か月間、身を潜めていた意外な場所
2020年6月30日
ライフほんの1~2分、目を離したすきにベランダから脱走してしまった飼い猫。ところが約1か月後、再び姿を現したのです。一体どこにいたのでしょうか。東京キャットガーディアン代表の山本葉子さんが保護活動での体験を紹介します。
ベランダから木に飛び移って……
猫が脱走してしまった――。
胃がキュッとなるような連絡が来たのは、梅雨の終わりのことでした。
猫の不妊去勢手術を進めていたり、交通事故にあった子を保護したり、子猫の里親募集をしたり。いわゆる地域猫活動を続けている方から「里親さんに譲渡したばかりの猫が逃げてしまったらしいの」と、電話がきました。

団体として猫の保護譲渡活動をしている私(山本葉子。東京キャットガーディアン代表)たち。かたや個人の活動家さんたちは何もかも全部ひとりで行うので本当に大変です。
それでも、新しいお家に猫たちが迎えてもらったり、餌やりのトラブルが起きている現場の問題解決ができたりすると、やっててよかったとコーヒーなどでささやかな祝杯をあげるのです。そんな彼女が譲渡したばかりの猫は、1歳半の元気な元・地域猫でした。
とにかく猫が逃げてしまったお宅に連絡して、一緒に伺います。里親さんは「すみません!」と言ったきり青ざめて固まっています。順を追って状況を聞いていくことにしました。
「猫の脱走に気がついたのはいつですか?」
「洗濯物を干そうとしてベランダのあるそこのドアを開けました。その前にあの子が隣の部屋にいることは確認していたんですが、脱水した洗濯物を取りに行ってベランダに出てようとしたら、あの子のいた部屋のドアが細く開いていて……閉まっていたはずなのに」
時間にして、1~2分の間かと思われました。

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