司法書士試験合格までには何年かかる? 勉強時間、勉強期間、合格率などを解説

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司法書士試験合格までには何年かかる? 勉強時間、勉強期間、合格率などを解説

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司法書士試験合格までにかかる年数は約4年です。また、勉強時間は大体3,000時間必要だといわれています。本記事では、学習スタイル別の受かるまでにかかる時間や、仕事をしながらでも合格を目指せるおすすめの通信講座を紹介します。

 司法書士試験は、「安定した収入を得られる」「独立を目指せる」などの理由から人気の資格です。そんな司法書士試験について検索していると、「〇カ月で合格!」のような合格体験記をよく目にします。ですが、司法書士は難関国家資格の一つですし、本当にそんな短期間で合格できるのか、疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。

 この記事では、司法書士に合格するために、必要な年数や勉強時間についてを解説していきます。また記事後半では、司法書士が難関だといわれる理由や、仕事と両立しながらでも合格できるのか、最短合格を目指すのにお勧めの通信講座も紹介します。

※本記事はアーバンライフメトロが独自に記事を制作し、スクール紹介にはアフィリエイトプログラムの協力をいただいています。

司法書士試験の合格までには何年かかる?

 司法書士合格までにかかる年数は学習スタイルや勉強時間などによって個人差があります。そのため、1年で合格したという人もいれば、10年以上かかったという人もいます。では、司法書士合格までの年数の平均や目安はどれくらいなのでしょうか。ここからは司法書士試験を合格するまでにかかると言われている一般的な年数について解説していきます。

司法書士合格までにかかる年数は4年前後

 司法書士の平均受験回数は4回程度だといわれています。試験は年に1度なので、年数でいうと4年前後です。

 ただし、受験回数は個人差が大きく、10年以上かけて受かる人もいたり、反対に1~2回目で合格してしまう人もいるので、一概に何年で受かるとは言い切れません。

 また、第一回受験までに専業受験生なら平均1年~1年半、兼業受験生なら平均3~4年の勉強が必要なことを考慮すると、合格までにかかる年数は大体5年以上だということができるでしょう。

合格までに必要な勉強時間は3,000時間

 0から司法書士に合格するには、3,000時間の勉強が必要だといわれています。ただし、これは少なめに見積もった数値であることから、実際にはそれ以上に勉強している受験生が多いようです。

 では、3,000時間勉強するには、どれくらいの期間が必要なのでしょうか。単純計算すると、1日6時間勉強すれば約1年5カ月、1日8時間勉強すれば約1年1カ月で3,000時間に達します。ですが、実際に毎日6~8時間の勉強時間を確保するのは現実的ではありません。特に、兼業受験生の場合、平日は2時間確保するのがやっとといったところでしょう。

 反対に、3~4年での合格を目標に勉強計画を立てるのであれば、1日に必要な勉強時間は2.5~3時間になります。しかし、細切れに勉強するほど一回の勉強の密度が下がりやすい傾向があるので、長期合格を目指して最初から1日の勉強時間を少なくするのはあまりお勧めできません。

司法書士の合格点と合格率

 試験勉強の際に、一つの目安となるのが合格点であることは間違いありません。司法書士試験の合格点は何点くらいなのでしょうか。また、難関試験は合格率が低いイメージがありますが、司法書士試験の合格率は何%となるのでしょうか。それぞれを見ていきます。

司法書士試験の合格点

 司法書士試験では、午前の部(択一式)と、午後の部(択一式)、そして午後の部(記述式)のぞれぞれに合格基準点が設けられています。以下、過去5年の合格点です。

午前の部(択一式)午後の部(択一式)午後の部(記述式)
平成29年度75点72点34点
平成30年度78点72点37点
平成31年度75点66点32.5点
令和2年度75点72点32点
令和3年度81点66点34点
令和4年度81点75点35点

 基準点とは足切り点のことで、これを下回ってしまうと合格することができませんので、上記点数は必ず超えることを意識して勉強しましょう。試験に合格するには、上記の合格点を満たしたうえで上位3~4%に食い込む必要があるので、総合得点も意識する必要があります。

 択一式は午前、午後ともに105点満点、記述式は70点満点ですので、得点率はそれぞれ午前の部択一式は70~80%、午後の部択一式は60~70%、午後の部記述式は50%前後を目安にすると良いでしょう。

司法書士試験の合格率

 司法書士試験の合格率は、年によって変動はありますが、大体3~4%で安定しています。令和2年度、3年度は共に合格率は5%超と平均より高くなっていますが、それでも平均12~13%の行政書士と比較すると狭き門だといえそうです。

司法書士試験の合格率が低い理由

 司法書士試験は合格率3~4%の、かなりの難関試験だということがお分かりいただけたかと思います。では、どうしてここまで合格率が低いのでしょうか。その理由を三つ紹介します。

受験資格がないので誰でも受けられる

 司法書士試験以上の難関、司法試験の合格率は、平均30〜40%です。司法試験の方が合格率が高いにもかかわらず、司法書士試験よりも難関だといわれている理由は、受験するためには受験資格を取得する必要があるからです。司法試験を受験するためには、合格率3~4%の司法予備試験に合格するか、法科大学院を修了している必要があります。つまり、一定以上法に関する知識がある人でないと、そもそも受験することができないのです。

 それに対して、司法書士試験は受験資格が必要ないため、幅広い学歴、職歴、年齢の人が受験します。中には趣味感覚で受験したり、十分に実力が身についていない受験者が多くいたりするため、合格率が低くなります

試験の範囲が広く勉強量の配分が難しい

 司法書士試験の受験には、11科目必要です。基本は主要4教科をメインに学習を進めていくことになりますが、合格には残り7教科もまんべんなく勉強しなくてはなりません。ですので、できる限り効率よく学習できるようにするため、科目ごとの勉強量や勉強する順番を工夫する必要があります。

 目安として、受験科目の中でもっとも問題数が多い民法の勉強時間は、3,000時間中720時間ほどを想定しておくと良いでしょう。反対に、問題数の少ない民事執行法などの勉強時間の目安については、33時間程度だといわれています。

 加えて、せっかく覚えた知識も時間がたつと忘れてしまうので、受験勉強では復習も重要になってきます。そのうえ司法書士試験は範囲が広いため、暗記量が膨大です。なので新しい知識を覚えるのと並行して復習も行う必要があるのですが、復習と暗記どちらか一方に偏らないように勉強を進めなければいけません。

独学では記述式の対策ができない

 司法書士試験では、不動産登記法と商業登記法から記述式の問題が出題されます。合格するには択一式、記述式それぞれ基準点を超える必要がありますので、記述式も対策する必要があるのですが、独学では対策しきれない部分が多いです。

 もちろん独学受験者向けに記述式の参考書も販売されていますが、制限時間内での問題の読み解き方のコツや自分の回答で点数がどのくらい付くのかなど、予備校や通信講座などで講師から直接教わるほうが圧倒的に効率が良いです。

受験専念と仕事との両立はどちらがいい?

 合格するためにはできるだけ多く勉強時間を確保したいところですが、合格までに何年もかかるといわれる、この司法書士試験で、仕事をせずに受験に専念するのは厳しいという方も多いでしょう。では、受験専業と仕事との両立で、受かりやすさに違いはあるのでしょうか。

生活費に困っていなら受験専業が有利

 兼業受験生の場合、帰宅後に勉強となると疲労で思うようにはかどらなかったり、残業で勉強時間が確保できない可能性があります。同級生が就職活動をしている中での受験勉強は不安に思う方も多いようですが、1日に割ける勉強時間が長いほうが受かりやすくなるので、現在学生の方で司法書士を目指している方は在学中に受験を開始する方が良いでしょう。

 また、先程説明したように司法書士試験は暗記量が膨大なため、長期間をかけて勉強すると最初に学習したことを忘れていってしまいます。そのため、短期集中型で、確実に勉強時間が確保できる専業受験生が基本的には有利になります。

働きながらなら3~4年かけるのが目処

 とはいえ、司法書士試験の合格者は30~40代が最も多く、仕事と両立させながら合格した人も多くいます。兼業で受験する場合、平日2時間、休日8時間勉強したとしても3~4年はかかるので、長期戦になることは覚悟しましょう。

 兼業受験生ならではのメリットもあります。専業受験生は金銭的な余裕のなさからプレッシャーを感じやすいです。その点兼業受験生は、収入が安定しており、不合格になったとしても働き口が保証されているので、精神的に余裕をもって受験できます。

どちらにせよ独学では合格の可能性が低い

 兼業にしても、専業にしても、独学で合格するのはかなり厳しいです。先ほど述べたように、司法書士試験は記述など独学では対策しきれない部分も多くあります。また、範囲が広いため長丁場の学習計画を立て、法改定にも随時対応する必要があります。そのため、効率が悪い学習は致命的になりますので、回り道をしやすい独学は危険です。

 司法書士試験を受験するなら、予備校もしくは通信講座を受講しましょう。まんべんなく受験対策ができ、かつ効率の良い学習ができる点以外にも、長期化しやすくたるみやすい司法書士試験で半強制的に勉強ができる環境ができる点も予備校、通信講座を受講するメリットだといえます。

これから司法書士を目指すなら通信講座を使うのが効率◯

 独学で合格を目指すのは難しいと説明しましたが、兼業受験生の場合、時間に縛りがある予備校に通うのは厳しいかと思います。そんな方には、通信講座がおすすめです。司法書士試験受験生におすすめの通信講座を3校ご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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 フォーサイトは、紙のフルカラーテキスト、動画講義、eラーニングの3種類の教材を使い分けての学習が特徴的です。eラーニングで隙間時間を活用できるようにし、紙のテキストで暗記をしやすくし、ダウンロードできる講義動画で難解な部分の解説をし…というように、それぞれの教材の強みを生かして効率よく学べるようになっています。

 フォーサイトでは、フォーサイトが定めた規定を満たしているにもかかわらず不合格になった場合、受講料が全額返金されます。不合格者の方が多い司法書士試験でこのようなシステムをとれるということは、それだけ教材の質に自信を持っているということでしょう。

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 アガルートでは、合格者には全額返金に加えて3万円がお祝い金として配られます。このような生徒のモチベーションを高く保つシステムと質の高い授業として、受講者からの評価を獲得しています。

関連記事:アガルート司法書士講座の評判・口コミを調査【サポート体制が充実?】

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・入門総合カリキュラム/フル:420時間
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スタディング

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おすすめポイント:スマホ特化型の通信講座で無駄のない勉強ができ

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  • 1講義5分~
  • 図や絵を活用した授業で頭に入りやすい
  • 独自の暗記ツールで記述対策
  • 丁寧な添削指導
  • 学習フローが学習の進め方をガイド
  • 学習時間、進捗を可視化

 スタディングはスマホ特化型の通信講座なので、忙しい社会人におすすめです。講義は一本5分と短く、学習フローが学習の進め方をガイドしてくれるため、無駄な時間を作らず最短ルートで学習を進められます。また、学習時間や進捗状況が記録されるため、モチベーションにもつながります。講義動画はダウンロードでき、デジタルテキストはマイノートを作れたり検索出来たりと機能が充実しています。

 教材はスマホ一つで完結するので、価格が抑えられているのも魅力です。つまずく人が多い記述式の対策も、独自の暗記ツールと丁寧な添削で確実に点がとれるように指導してくれます。

関連記事:スタディング司法書士講座の評判・口コミを調査【評判は悪い?】

基本情報

講座名・料金【司法書士合格コース】
・ミニマム:46,800円
・ベーシック:69,300円
・スタンダード:89,100円
・コンプリート:99,000円
講座回数
1講座あたりの時間
学習期間の目安180時間
学習サポートAI問題復習機能
マイノート機能
割引制度期間限定割引キャンペーン
合格率非公開
合格割引・お祝い制度お祝い金有

まとめ

 司法書士試験について、合格までにかかる年数は平均4年前後です。合格に必要な勉強時間は、3,000時間といわれており、1日6~8時間勉強時間を確保できれば1年~1年半で合格できる計算になります。しかし、3,000時間という時間は少なめに見積もった数ですので、それ以上かかることも覚悟しましょう。

 また、合格までにかかる年数は学習スタイルなどにも左右されます。基本的には、専業受験+予備校、通信講座→兼業受験+予備校、通信講座→専業受験+独学→兼業受験+独学の順に短期間で受かりやすいと考えられます。

 独学受験は効率が悪く、記述式問題への対策が不十分になりがちなので、あまりお勧めできません。予備校は自習室が使えるなどのメリットがありますが、時間的、場所的な拘束があるため、兼業受験生には隙間時間で、場所を選ばず学習できる通信講座を利用すると良いでしょう。

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