ビールなのに自分好みにカスタマイズ!?“割って飲む”ビールが注目される理由とは

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ビールなのに自分好みにカスタマイズ!?“割って飲む”ビールが注目される理由とは

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ビールは缶やサーバーからグラスに注ぎ、そのまま飲むもの。そんな常識を根底から覆す、新たなビールが誕生しました。それが、サントリーの「ビアボール」。飲む時はビールを炭酸水で割り、お好みの濃さで楽しめるというもの。なぜ、このような商品が開発されたのでしょうか。そして、飲食店での反応は。サントリーの開発担当者と、先行販売を実施している「がブリチキン。高田馬場店」の運営会社に話を聞きました。

「炭酸水でつくる、自由なビール」がコンセプト

「ビアボール」はれっきとしたビールで、アルコール度数16%。そのままでも飲めますが、炭酸水で割って飲むことを前提に開発されました。ビールのカクテルはあるものの、炭酸水で割るという発想がとてもユニークです。このような商品が生まれた背景と狙いについて、開発担当者であるサントリーの佐藤勇介さんに伺いました。

今年、新たに誕生した「ビアボール」



「ビール全体の販売量が、近年は減少傾向にあります。市場調査をすると、特に若い世代のビール離れが進んでいる。もう一度ビール市場の活性化させるため、新しい挑戦をするべきでは、と考えました」

ビールを炭酸水で割るというアイデアは、どこから生まれたのでしょう。

「若い世代に話を聞いたとき、ビールに対する受け止めとして『ビールは面白くない。味が決まっているし』つまりは“ビールは楽しくない”という声がありました。当然、味わいの改善も必要ではありましたが、根本的にビールを楽しみながら飲んでもらえる提案が必要なのではと思い、自分好みに楽しみながらつくるビールはどうだろう、と考えました」

そのアイデアをサントリー社内で話したとき、厳しい反応もあったといいます。

「『ビールは完成された最高においしい状態でお届けし、楽しんでいただく商品』『ビールを割って飲むのは難しいのでは?』と。そこで、まずは体験してもらわなければ始まらないと思い、自ら試作品をつくりました。クオリティーはともかく、冷凍庫を使えば高いアルコール度数のビールを実現することが可能です。開発メンバーに試してもらうと、炭酸水で割って飲むこと自体が楽しそうでした。その様子を見て、自分のアイデアに可能性を感じましたね。醸造家もつくるイメージが湧いたようでした」

サントリー株式会社ビールカンパニーマーケティング本部イノベーション部の佐藤勇介さん

アルコール度数は16%あります。おすすめの飲み方についてお聞きしました。

「ビアボールと炭酸水が1:3の割合で、アルコール度数は4%。この配分を推奨しています。ビールの濃い味わいを楽しみたければ1:1もいいですし、ライトに飲むのなら1:7。そしてロックでも味わっていただけます。気分や体調に合わせてカスタマイズすることができる。ビアボールは自由で楽しいビールです」

飲んでほしいのは、やはり若い世代でしょうか。

「もちろん意識はしていますが、従来のビールユーザーにも飲んでほしい。かつて一本の瓶ビールで差しつ差されつ、というシーンがよく見られました。ビアボールは、そんな分かち合う飲み方ができる現代版のビールでもあります。この商品を機に、「ビールは楽しい酒」という価値観を改めて伝えられれば、と思っています」

左は334ml小瓶、右は飲食店限定の500ml中瓶

柑橘類との相性もよく、飲み方の幅はさらに広がる

「ビアボール」は、すでに一部の飲食店で先行販売されています。そのひとつが「がブリチキン。高田馬場店」。この商品に対する感想やお客様の反応について、マーケティング担当の加藤秀太さんに伺いました。

がブリチキン。を運営する株式会社ブルームダイニングサービス営業本部副本部長の加藤秀太さん

「最初、サントリー開催の試飲会に参加させていただきました。まず感じたのが『面白い商品。さすがサントリー』ということ。”やってみなはれ”という文化があるから、このような商品が生まれるのでしょうね」

実際に「ビアボール」を飲んでみて、どう感じたのでしょうか。

「シンプルにおいしかったですね。飲み飽きない味わいで、ハイボールより好きかも、とい
う印象でした。普段はあまりお酒を飲まない若いスタッフが同行していたのですが、『ビールのおいしさを感じた』と話していましたね」

がブリチキン。といえば、ハイボール&からあげのイメージ。「ビアボール」は、どのようなお客様がターゲットになるのでしょう。

「ビール特有の苦みが少なく、炭酸水で濃さを変えられる楽しさもあります。まずはビールを飲まない20代前半のお客様に試してほしい。苦手意識がある人も一度飲んでみてください!と言いたくなる商品です」

「からあげ」と「骨付鳥」が、がブリチキン。のツートップ。「ビアボール」との相性はいかがですか。

「素晴らしいですね。からあげのジューシーな肉汁、骨付鳥のスパイシーな味付けに対して、ビアボールはさっぱりと飲みやすい。相性抜群の組み合わせなので、また料理を食べたくなります」

手前が「骨付鳥ひな鳥」979円、奥が「からあげもも」2人前858円。ドリンクは「ビアボール」レモン・ピンクグレープフルーツ各594円

実際に飲んだお客様から、こんな反応があったといいます。

「ビアボールって、ビールとハイボールのいいとこ取りだね。そう話す方がいらっしゃいました。1杯飲むと、おかわりするケースが目に付きます。また、ビアボールは柑橘類との相性もいいので、氷のかわりに凍らせたレモンやピンクグレープフルーツを使う商品も独自に開発しました。とても可能性があるビールだと思います」

先行販売の飲食店でも評価は上々。スーパーや酒販店では、11月15日(火)に発売されるビアボール。ビール好きな人はもちろん、ちょっとビールに苦手意識がある人も、これまでにないスタイルのビールに、乞うご期待です。

がブリチキン。高田馬場店

【Shop Data】
がブリチキン。高田馬場店
住所:東京都新宿区高田馬場4-11-9 松屋ビル1F
TEL:03-5389-8787

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