初心者こそ行って損なし! お堅いイメージと正反対の「ユニークな美術館」都内5選

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初心者こそ行って損なし! お堅いイメージと正反対の「ユニークな美術館」都内5選

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山本久留美

アウトドア&お出かけライター

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美術館って、なんだか難しそう、行っても楽しめないかもしれない。そんなふうに思い込んでいるのはもったいない。東京都内には、“芸術”のイメージとは異なるユニークで興味深い施設がいくつもあるのです。

広告の歴史や漫画家の足跡をたどる

 夢見るアーティストたちが全国各地から集う街、東京。

 ポップカルチャーの中心地であるのはもちろんのこと、東京都は美術館も数多く擁する芸術都市の一面を持ちます。

敷居が高い? 美術館のイメージ(画像:写真AC)



 2018年の社会事業調査によると、東京都には98館の公立博物館・美術館があり、私立のものも含めると100館を超えます。

 ただ、ポップカルチャーは好きでも美術館にはどこかお堅いイメージがあって敬遠してしまっている、という人もいるかもしれません。実際、筆者も「それなりの知識がないと美術館は楽しめないのでは」と思っていました。

 しかし、東京にはそんなお堅いイメージとはかけ離れた、気負うことなく楽しめるユニークな美術館がたくさんあります。

 今回は、ひと味違った企画やテーマの美術館を紹介します。今までほとんど美術館に行ったことがない人にこそ、ぜひ足を運んでもらいたい施設ばかりです。

1. 赤坂「21_21 DESIGN SIGHT」

 東京ミッドタウン(港区赤坂)にたたずむ、コンクリートの平べったい外観が特徴的な「21_21 DESIGN SIGHT」。トゥーワントゥーワンデザインサイトと読みます。

 建物は日本が誇る建築家の安藤忠雄氏が「一枚の布」をイメージして設計しています。一流建築家が設計した建物の内部に入れる点にも、体験的な価値があります。

 ISSEI MIYAKEブランドで知られる三宅一生氏ディレクションの展示は、意外にも日常をテーマにしたものが多くなっています。

 過去には人気食品のパッケージ展示や有名デザイナーの原画展、雑貨展など、独自の企画展が開催されてきました。21_21 DESIGN SIGHTに足を運べば、きっと美術館のイメージが覆るはず。

2. 新橋「アドミュージアム東京」

 カレッタ汐留(港区東新橋)内にある「アドミュージアム東京」では、無料で広告の歴史を楽しむことができます。昭和や平成初期の懐かしい広告に出合い、思い出がよみがえりつい夢中になってしまうことも。

 映像を含む過去の広告に加え、企画展では広告賞の受賞作品やテーマに沿った世界中の広告作品を展示しています。

 普段何となく見ている広告ですが、「アート」として捉えることはなかなかない体験かもしれません。子どもの頃の名作CMや心に響く一級品のコピーに出合える、まさに穴場的美術館だと言えます。

3. 豊島区「トキワ荘マンガミュージアム」

 手塚治虫、藤子不二雄、赤塚不二夫など日本を代表する名マンガ家たちが若手時代を過ごしたトキワ荘。そんなトキワ荘が、豊島区南長崎に「トキワ荘マンガミュージアム」として復活しています。

豊島区南長崎の「トキワ荘マンガミュージアム」(画像:写真AC)



 靴を脱いで木造アパートに入れば、当時の様子が細かく忠実に再現されていることが分かります。巨匠たちが夢を抱いて作業に明け暮れた小さな部屋や、質素な共同スペース……。「自分も夢に向かって頑張らねば」と、励まされるような気持ちになるかもしれません。

 日本の名作マンガが生まれた場所で、ぜひ巨匠たちの歴史を追ってみてください。

4. 恵比寿「東京都写真美術館」

「美術品はよく分からない」「説明を読むのが苦手」。そんな人には、写真と映像で楽しめる「東京都写真美術館」(目黒区三田)がおすすめです。

 恵比寿ガーデンプレイスにあるので、お食事のついでに寄ってみてもいいですね。

 難しく考えたり、説明を読み込んだりする必要はありません。目の前の写真や映像をただ見たままに感じるのでよいのです。

 プロが撮影した渾身の写真を、一度にこれほどたくさん見られる場所はなかなかないのではないでしょうか。息を飲むような迫力の作品をぜひ味わってみてください。

5. 原宿「太田記念美術館」

 葛飾北斎、歌川広重、喜多川歌麿など教科書に出てきた歴史的浮世絵師の作品を見ることができるのは、「太田記念美術館」(渋谷区神宮前)。(http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/)

 実物の浮世絵を目の前にすると、その芸術性に圧倒されてしまうかもしれません。美しさだけではない、どこかコミカルさもある浮世絵は事前知識なしでも十分楽しめます。

 戦の敗者や恋模様、迷信や噂話など、江戸時代の気になる事情をユニークに切り取った企画展も必見です。

※ ※ ※

「堅苦しい」「自分は楽しめないのでは」。そんな思いから美術館に苦手意識を持っているなら、非常にもったいない! 今回紹介した施設のように、東京には誰でも体験的に楽しめる美術館がたくさんあります。

 ウェブ予約を設けたり、人数制限をしたりと新型コロナ対策にも取り組みながら、各美術館が安全な展示を開催してくれています。

 まずはぜひ、思い切ってユニークな美術館に足を運んでみてください。きっと作品を観覧する楽しさに夢中になってしまうはずです。

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