生活臭ただよう荷物の詰まった「トランクルーム」が品川に突如出現 いったい何?
トランクルームに詰め込まれた大量の荷物。これは、「東京という都市の姿」を表現するインスタレーション作品です。一体どのような意味が込められているのでしょう。品川区で開かれている企画展「模型都市東京」の会場で、制作者である東京芸術大学教授の高山明さんにお話を聞きました。
無機質なトランクルームに、大量の荷物
照明の落とされた薄暗い室内に並ぶ、12のトランクルーム。
前面を覆う金網越しにそれぞれの内部をのぞき込むと、そこにあるのは衣類や靴、バッグ、フィギュア人形、縫いぐるみ、ノート、古い書籍、DVD、写真立て、ギター、本棚、キャリーケース、マットレス、自転車、椅子、机、その他。誰かがこの中に収めた、所有物の数々。
大量の物が雑然と詰め込まれたトランクルームがあると思えば、すぐ右隣は空っぽのがらんどう。またその隣は品のいいワンピースと女性用のジャケットが壁につるされていて、床には積み重ねられた段ボールの箱。

誰のものとも分からない大量の荷物をただ眺めていると、12の小部屋それぞれが一斉に自分の個性を主張し始めるような、そして次の瞬間には口を閉ざして匿名性のなかにシンと黙り込んでしまうような、不思議な感覚に陥ります。
そうこうするうち、自然と疑問が浮かんできます。「このトランクルームのあるじたちは、一体どんな人物なのだろう?」「これらの物を使って、どんな生活をしているのだろう?」

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