壮観! 都内最大級の雛まつりイベント開催中 文化財「百段階段」との艶やかコラボ
ホテル雅叙園東京の百段階段で「百段雛まつり 青森・秋田・山形ひな紀行」が開催されています。東京都の有形文化財に指定される風美な階段に展示されるのは、各地で伝承されてきた雛人形の数々。ずらりと並ぶ雛道具も圧巻です。有形文化財「百段階段」とお雛さまたちの風美なコラボ 日本美のミュージアムホテルとしても知られる「ホテル雅叙園東京」。そのなかにある、百段階段で「百段雛まつり 青森・秋田・山形ひな紀行」が開催されています。 今回で10回目をむかえる、ホテル雅叙園東京の「百段雛まつり」(画像:ホテル雅叙園東京) 百段階段は、1935(昭和10)年に建造された、同ホテルに現存する唯一の木造建築で、2009(平成21)年3月に、東京都の有形文化財に指定されました。7部屋を、99段の階段廊下が繋いでおり、各部屋の天井や欄間(らんま)には、当時屈指の著名な画家たちが創り上げた美の世界が描かれています。 そんな百段階段で行われる「百段雛まつり」は今回で10回目。毎回、日本各地に点在する歴史ある雛人形が集結するのですが、今回のテーマは青森、秋田、山形。3県8地域から、約1000点のお雛さまが集いました。 これらは、通常は現地でしか出会うことのできない珠玉のお雛さまたち。どれも見目麗しく、代々大切に保管され、伝承してきたことがうかがえる逸品ばかりです。 全長16メートル! 旧弘前藩主津軽家の雛道具「草丘の間」には、青森県弘前市からやってきた「雛道具」が並びます。その全長、16メートル。 「蝋色笹唐草御紋付雛道具」(青森県弘前市)。旧弘前藩主家である津軽家から弘前市立博物館へ寄贈されたとのこと(画像:ホテル雅叙園東京) ガラス窓の奥に作られたひな壇の上に、大名家の姫君の華やかな生活を彷彿とさせる婚礼調度の数々が展示されています。 「蝋色笹唐草御紋付雛道具」(ろいろささからくさごもんつきひなどうぐ)という名のこの雛道具は、最後の弘前藩主、津軽承昭(つぐあきら)伯爵が、明治後期にあつらえたといわれています。 日本三大つるし飾り「傘福」が展示される間は、写真撮影が可能「傘福」とは、山形県庄内地方に江戸時代から伝わる伝承民俗文化財。子どもの健やかな成長と夫婦円満や無病息災などを祈願して作られた、つるし飾りです。 「傘福」(山形県酒田市)。福岡県柳川市の「さげもん」や、静岡県稲取市の「雛のつるり飾り」とともに日本三大つるし飾りの一つに数えられる(画像:ホテル雅叙園東京) 今展では、傘福を展示する「漁樵の間」に限り、撮影をすることが可能です。 高さ2メートル! 個人コレクション「遠藤家のお雛さま」「十畝の間」に置かれるのは、高さ2メートルの段飾り。 青森県八戸市、遠藤家の段飾り(画像:ホテル雅叙園東京) このお雛さまは、青森県八戸在住の遠藤氏の個人コレクションです。部屋の右端と左端の距離と同じくらいの横幅をほこるひな壇のなかに、お雛さまをはじめ、童子顔の七福神や三歌人など、雅やかな人形たちが一堂に会しています。 約50種総数450個! 本荘藩主六郷家の極小雛道具は東京初公開「星光の間」では、約50種類、総数でおよそ450個にも及ぶ極小の雛道具が展示されています。 秋田県由利本荘市の永泉寺からやってきた、本荘藩主六郷家の雛人形と極小雛道具(画像:ホテル雅叙園東京) 秋田県の南西部に位置する由利本荘市からやってきたこちらは、11代目本荘藩主 六郷政鑑(ろくごうまさあきら)の娘、賀子(よしこ)様の婚礼のお祝いに贈られた古今雛と雛道具です。ひとつひとつ、黒漆に牡丹唐草の金蒔絵(きんまきえ)が施されており、その精巧な手作業は見る者を圧倒させること必至。 江戸時代後期から幕末期にかけて江戸上野で製作された「七澤屋物」と伝わっていますが、東京での公開は今回が初めてだといいます。 各地から出揃った貴重なお雛さまたちと、文化財とのコラボレーション。来年も「百段雛まつり」は開催されますが、今ここにいるお雛さまに東京で出会えるのは、2019年3月10日(日)まで。 ●百段雛まつり 青森・秋田・山形ひな紀行 期間:2019年1月18日(金)~3月10日(日) ※会期中無休 住所:東京都目黒区下目黒1-8-1 ホテル雅叙園東京 アクセス:南北線、都営三田線、東急目黒線、JR山手線西口「目黒駅」から徒歩5分 開催時間:10:00~17:00(最終入館16:30) 入場料:当日1500円、前売1200円、学生800円(※要学生証呈示)、小学生以下無料 ※展示品保護のため撮影不可ですが、「漁樵の間」のみ撮影可能。 ※展示品保護のため会場内の暖房を控えています。
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