ホテルだけじゃない! 近年「スイーツビュッフェ」を行う都内飲食店が増えているワケ

近年、飲食店のスイーツビュッフェ・バイキングサービスが増加しています。その背景にはいったい何があるのでしょうか。文殊リサーチワークス・リサーチャー&プランナーの中村圭さんが解説します。


多様化するスイーツビュッフェ

 近年、飲食店の食べ放題のサービスが増えるとともに、スイーツビュッフェの認知度も拡大しています。

 スイーツビュッフェいえば、皆さんはホテルレストランを思い浮かべるでしょう。高級なスイーツを少しずつたくさん楽しめるため、特にスイーツ好きの女性に人気となっています。

スイーツビュッフェのイメージ(画像:写真AC)



 スイーツビュッフェは、ホテルレストランの集客の柱のひとつとなっています。最近は形態も多様化してきており、ケーキや和菓子といった1種類のカテゴリーに特化したサービスも増えており、また、ホテル以外にも拡大しています。

 1種類のカテゴリーのなかにもさまざまなバリエーションがあり、食事系メニューも用意されていることから、利用者を飽きさせない展開となっています。

 プリン好きの人に

「プリンをバケツで作って食べたい」

という願望があるように、スイーツ好きには至福のサービスと言えるでしょう。また、有名店や高級店でもビュッフェやオーダーバイキングを行う店舗が増えています。

高級店の味を気軽に味わえる

 パリに本店を持つ高級フレンチ店「ダロワイヨ」は、スイーツを中心にパンやトレチュール(高級総菜)を販売しています。都心のデパ地下や駅ビルなどに出店しているため、見かけたことがある人も多いでしょう。ケーキもカラフルで手が込んでいます。

 ダロワイヨの自由が丘本店(目黒区自由が丘)では、高級ケーキのビュッフェが楽しめます。料金は70分3600円(税込み)で、同店2階にあるサロン・ド・テのショーケースに陳列されているケーキから好きなものを選べ、コーヒーもしくは紅茶が付きます。

目黒区自由が丘にある「ダロワイヨ 自由が丘本店」(画像:ダロワイヨジャポン)

 売り場のショーケースでいつも見ていたケーキを、思い切っていろいろ試せます。なお、特に目を引くストロベリーケーキ「フレーズ クール」やてんとう虫の形をした「コクシネル」が並ぶ可能性もあります。

ちょっとしたブレークにぴったり

 実施店舗を限定している有名スイーツチェーン店もあります。アメリカンクッキーの専門店「ステラおばさんのクッキー」では、柏スカイプラザ店(千葉県柏市)など一部の店舗で、クッキーバイキングを実施しています。

 料金は60分897円(以下、全て税込み)で、ドリンクも1杯付くためお得感があります。ちょっとしたブレークにぴったりです。「親子セット」の場合、大人ひとりと小学生以下の子どもひとりで1100円です。定番の「チョコレートチップ」「オールドファッションシュガー」などのほか、季節限定のクッキーも含まれ、いろいろな食感や味わいが楽しめます。

 高級タルト専門店「銀座Delices tarte&cafe」(中央区銀座)のセレクトビュッフェは、フリードリンク付きで120分で大人2750円。子ども(5~12歳)は1320円で、タルトの食べ放題プランとなっています。

「フルーツタルト」や「チョコレートタルト」、ベリーが満載の「赤い果実のタルト」、「チョコレートバナナタルト」など豊富で、季節のタルトも用意されます。

 さらにサラダバーや、タルト以外のベイクドスイーツも食べ放題で、ドリンクは約6種類。炭水化物系ではなくサラダバーが付いているのが、女性にはうれしいでしょう。銀座という土地柄、女性の利用が多く、時間内をゆったりと楽しむ人が多いようです。

武蔵村山市本町にある「クレープハウスTUKURU」(画像:(C)Google)



 珍しいところでは、クレープの食べ放題もあります。2020年7月にオープンした「クレープハウスTUKURU」(武蔵村山市本町)では季節限定のクレープを除いた、すべてのクレープを60分1500円(1ドリンク付き)で楽しめます。

 食べ放題は完全予約制。クレープの種類は「ストロベリー生クリーム」「バナナチョコカスタード」といった定番から、「ツナマヨ」「ハムチーズたまご」といった食事系、さらには「お好み焼き」「焼きマシュマロチョコクリーム」といった変わり種まで。

 また目を引くものとして、通常の倍以上あるサイズの「メガクレープ」があります。クレープの種類は30種類以上と豊富で、いろいろな味が楽しめます。

ブームを拡大させるYouTuber

 各店でビュッフェやバイキングが増えているのは、いろいろな商品を楽しんでもらいたいという店側の思いに加え、より多くの人に

・お店の存在をまず知ってもらう
・そして足を運んでもらう

という意図があります。

 現在はインターネットでお店を認知されることが多くなっているものの、膨大な情報ゆえ、不特定多数の人にお店を認知されたり、インターネットで目立ったりすることは、容易ではありません。

 また「おいしい」という感覚は個人差が大きく、インパクトのあるビジュアルでもない限り、イメージが漠然として感覚が共有しにくく、情報拡散しづらい面があります。そのため、ビュッフェやバイキングの持つインパクト(食べ放題)が利用されているのです。

 また、YouTuberの存在がこの現象をさらに拡大させています。

YouTuberのイメージ(画像:写真AC)



 今や食べ放題はYouTuberの人気コンテンツで、大食い系YouTuberのみならず、さまざまなYouTuberがチャレンジ動画を配信しています。確かに、ビュッフェやバイキングのメニューの動画で次々に見られるのは楽しく、自分も利用してみたい気分になります。

 人気コンテンツになれば、その後何人ものYouTuberが同じお店を取り上げます。そのなかに登録者数の多い人気YouTuberが含まれれば、さらに情報が拡散し、店舗を利用する人が増える可能性も高まるのです。

 都内の飲食店の営業時間短縮要請も10月25日をもって解除されました。いまだ感染リスクは少なくないため、マスク着用や手指の消毒、ソーシャルディスタンス、大勢の会食は避けるといった感染対策は必要ですが、徐々に飲食店を利用しやすい状況になっています。

 同時に、店舗側もさまざまなサービスを打ち出しています。人気の高いスイーツビュッフェやスイーツバイキングは利用者の呼び水となり、さらに楽しいサービスが増加し、新たな需要を引き出されます。

 皆さんも、ぜひスイーツビュッフェやバイキングにチャレンジしてください。


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