インスタ投稿数150万件超! 今なお増え続ける「量産型女子」ファッション、若者に支持される理由とは?

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インスタ投稿数150万件超! 今なお増え続ける「量産型女子」ファッション、若者に支持される理由とは?

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似たような服装、メイク、ヘアスタイルの若い女性たちを指す「量産型女子」という言葉が使われるようになったのは10年近く前。今は下火になったのかな? と思いきや、意外な進化を遂げていました。

10年ほど前から登場した「量産型」とは

 似たような服装、メイク、ヘアスタイルの若い女性たちを指す「量産型女子」という言葉が使われるようになったのは10年近く前。今は下火になったのかな? と思いきや、意外な進化を遂げていました。(構成:ULM編集部)

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「量産型女子」という言葉をご存じでしょうか。

 インターネット上を中心に2010年代頃から使われ始めたスラングで、大量生産の単語から派生していることからも分かる通り「同じようなファッションやメイクをしている、外見の似た若い世代の女性たち」といった意味で使われています。

今どき女子たちの「量産型ファッション」とは?(画像:Instagram 美月さん、ID _michan0728)



 一見「個性がない」「見分けがつかない」などと悪い意味にも捉えられてしまう量産型女子ですが、彼女たちが身に着ける“カワイイ”の最大公約数とも言えるファッションは確かにかわいらしく、またそのときどきの流行を象徴しているスタイルとも言えます。

 淡いピンクのブラウスやレース編みのカーディガン、台形スカート、ゆるく巻いたロングヘアなど、2010年代前半に流行し始めた量産型女子は、主に女子大学生に多いファッションを象徴するものでした。

 その数年前に流行していたのは、レースや花柄を好むファッションの「森ガール」。量産型女子は森ガールの要素を一部引き継いでいるとの側面もありますが、しかし量産型の基本スタイルは、この10年弱で少しずつ変化を遂げています。

 2021年現在の量産型女子は「量産型オタク」とも呼ばれ、男性アイドルなどへのウケを意識した、いわゆる「推し活」(好きなアイドルをめでたり応援したりすること)向けのかわいらしいファッションのことを指す、というのです。

原宿や渋谷には専門店がたくさん

 推し活以外でも、東京ディズニーリゾートやユニバーサル・スタジオ・ジャパン、サンリオピューロランドなどのアミューズメントパークで、非日常感を味わうために量産型のファッションに身を包んでいる女子も多いよう。

 この量産型オタクという言葉、インスタグラムでのハッシュタグ投稿件数はなんと150万件以上に上り、今どきの女子から多くの支持を得ていることが分かります。

 原宿の竹下通りには量産型女子向けとも言える店舗が増え続けており、なかでも彼女たちの間で知らない人はいないブランドといえば「Ank Rouge(アンクルージュ)」。

若い女性に人気の原宿・竹下通り(画像:写真AC)



 原宿や渋谷、新宿など都内の主要都市に店を構える人気店で、オンラインショップには全国から注文が相次いでいます。

 ほかにも、推し活向けのヘアメイクをオーダーできる美容院が近年人気を集めていることなどからも、量産型コンテンツへの需要の高さをうかがい知ることができます。

 時代とともに変化してきた量産型女子ですが、興味深い2021年現在のスタイルについて、流行の背景とともになぜこんなにも人気を博しているのかを詳しく紹介していきます。

とにかくカワイイ「お姫さま」スタイル

 2010年代前半に流行した「量産型ファッション」より、さらに女の子らしく、かわいらしさに重きを置いているのが現在の量産型女子の特徴です。

 レースやリボン、ピンクなどの淡い色のファッションが主流で、ビジューなどキラキラした装飾が入っているファッションも人気のスタイル。

 とにかく甘い雰囲気で、スカートやワンピースが鉄板。ふんわりと女の子らしいイメージを追求しているため「お姫さまのような雰囲気」と称されることもあります。

 このお姫さまのような雰囲気というのが、人気の大きな理由のひとつです。

 幼い頃、多くの女の子が抱いていた「お姫さま願望」は、日常ではなかなか実現するチャンスはありません。

 しかし、推し活をする場面であれば「気分を盛り上げるため」「非日常気分を味わうため」といった理由を付けて、思い切って「お姫さまのような」格好をすることができるようです。

量産型ファッションで推し活にいそしむ女子のイメージ(画像:イラストAC)



 つまり量産型ファッションは、このワードが生まれた初期の「どこにでもいそうな格好の女子」という意味から「特別な日の着飾った女子」といった意味合いに変化しているのです。

 ちなみに量産型は、全ての男性にかわいく見られたいという「男ウケ」を狙ったものではない、というのが彼女たちの言い分。

 あくまで、推し活やディズニー観光といったハレの日に「自身の気持ちを盛り上げるため」に、とびきり甘いファッションをして楽しんでいる女子が多いようです。

「量産型」と「地雷系」の違いは?

 量産型女子と似たイメージを持たれやすい現代ファッションワードに「地雷系女子」というものもあります。

 このふたつ、似ているようで実は違う、むしろ真逆のファッションであるということは知らない人も多いのではないでしょうか。

 地雷系女子とは「病み系」などとも呼ばれる、少し影とトゲのあるイメージのファッションをしている女子のことを指します。

 フリルやリボンなどの特徴は量産型女子と似ていますが、地雷系女子のファッションは黒を基調としており、足元は厚底の靴を履くことが多く、ゴスロリなどに近いイメージです。

 ヘアスタイルやメイクも、量産型女子とは似て非なるもの。

 量産型女子はかわいらしくふんわりしたイメージですが、地雷系女子は泣きはらしたような目元がポイントのアイメイクに、ヘアスタイルもより派手め。新宿・歌舞伎町に出没すると言われています。

 量産型も、地雷系も、“非日常感”のあるかわいさを強調したスタイルという意味では、完全に「女性向け」だといえるでしょう。

 現代の若い女性は、いかに“自分ウケ”するかも考えてファッションを楽しんでいると言えるかもしれません。

量産型に凝縮された女子のあこがれ

 日常ではなかなか着ることができないようなお姫さまのような服装。

 だからこそ、ライブやコンサート、アミューズメントパークなどの非日常の空間で着用することで、より気分を盛り上げている女性が多いことが分かりました。

 何歳になっても、レースやリボン、ピンクなどの淡い色合いのかわいらしいスタイルは女子のあこがれ。「量産型」という呼称と非日常性で、うまく気恥ずかしさを中和しつつも、自分がしたいと思う格好を楽しんでいるようです。

 これからも変化していくであろう「量産型女子」の定義ですが、そのときどきを象徴するファッションとして今後、どのような「量産型」が現れるのか、楽しみでもあります。

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