大震災の前年、宮城出身キャバクラ嬢が「将来の夢」を打ち明けてくれた池袋の夜【連載】東京タクシー雑記録(13)
2021年6月20日
ライフタクシーの車内で乗客がつぶやく問わず語りは、まさに喜怒哀楽の人間模様。フリーライター、タクシー運転手の顔を持つ橋本英男さんが、乗客から聞いた奇妙きてれつな話の数々を紹介します。
乗客からの悩み相談に、運転手は
フリーライターをやりながら東京でタクシーのハンドルを握り、はや幾年。小さな空間で語られる乗客たちの問わず語りは、時に聞き手の想像を絶します。自慢話に嘆き節、ぼやき節、過去の告白、ささやかな幸せまで、まさに喜怒哀楽の人間模様。

今日はどんな舞台が待っているのか。運転席に乗り込み、さあ、発車オーライ。
※ ※ ※
前回の記事(2021年6月17日配信)でも取り上げましたが、タクシー運転手はときどき、乗客からお悩み相談を受けることがあります。
東京都内の道は隅々までしっかり頭に入っていますが、人生の道案内はなかなかどうして。そのお客さんが降りていった後、さっきの受け答えで良かったのかどうかと苦く振り返ることもあります。
ただ話を聞いてくれる相手が欲しかっただけかもしれないし、明確な答えを心から求めていたのかもしれない。もう確かめようがない分、悩みを打ち明けてくれた人のことは折に触れて思い出します。
今回は、地方出身22歳の若い女性が語った夢の話です。
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