東京ビッグサイト恒例 世界最大級の同人誌即売会「コミケ」はいかにして生まれたのか
2021年6月20日
ライフ世界最大規模の同人誌即売会「コミックマーケット」。その歴史について、法政大学大学院教授の増淵敏之さんが解説します。
日本のポップカルチャーが一堂に集結
コミックマーケット(以下、コミケ)は東京ビッグサイト(江東区有明)で毎年8月・12月に開催される漫画同人誌の大規模な展示即売会です。

類似イベントのスーパー・コミック・シティやコミコン・インターナショナル(アメリカ)と比べても、その規模は世界最大級。これまで定期開催だけで97回開催されています(2019年12月時点)。
2013年夏に開催された「コミックマーケット84」では、東京ビッグサイトを3日間借り切って行われ、サークル参加者は約3万5000スペース、一般参加者数は約59万人に上りました。また2019年の「コミックマーケット96」では、東京ビッグサイトと青海展示場の2か所で4日間開催され、一般参加者数は約73万人でした。しかし2020年の「コミックマーケット98」はコロナ禍のため、中止を余儀なくされました。
そんなコミケには、漫画・アニメ・ゲーム・音楽・アイドルなどの同人誌から、コスプレ衣装、アクセサリー、フィギュアなどの工芸品、ペット、ガーデニング、嗜好(しこう)品などの同人誌まで、現代日本のポップカルチャーが一堂に集まります。
このような同人誌は店舗でも販売されていますが、コミケ限定の同人誌も多く存在するため、サークルにとっても一大イベントになっています。活字メディアはインターネットの普及で苦境に立っていますが、コミケには陰りが見えません。
コミケの成長の背後にはどのような物語があったのでしょうか。もちろん最初から現在の規模だったわけではありません。
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