就活生ライターの赤裸々リポート! コロナ禍の「オンライン就活」、メリットとデメリットどちらが多かった?
コロナ禍によりさまざまな弊害があった1年。そんななか就職活動となったライターのリポート。生の声を紹介します。「自分の就活は一体どうなるのか」 2020年に引き続き、2021年はコロナの影響でさまざまな弊害がありました。就職活動も例外ではなく、主に説明会や選考はオンライン上で行われました。今回は、コロナ禍で就職活動を行ったライターが感じた、オンライン就活のメリット・デメリットなどをご紹介します。 東京は2021年は、7月までに4回も緊急事態宣言が発令されたこともあり、就活の説明会や選考フローのほとんどがオンラインで実施されています。いまだに、観光業界や航空業界を中心として厳しい状況が続いており、昨年同様目指していた業界を諦めざるを得ない学生も少なくありません。 オンライン就活のイメージ(画像:写真AC) 私も大学3年の夏から冬までに説明会を受けた会社から新卒採用開始の連絡が来ないことは何度もあり、取りやめこそないものの、採用枠を例年より減らしている話もよく耳にしました。学生にとっては、いつになく厳しい就活だったように思います。 オンラインでの就活が当たり前になり、人に会えない孤独感や慣れない状況に不安を抱えながら就活を進めていた学生も多くいたでしょう。私もコロナウイルスが流行し始めた頃から、自分の就活は一体どうなるのかとても不安でした。 しかしいざ就活が終わってみると、オンラインで良かった点がいくつもありました。ここでは、オンライン就活のメリットをご紹介します。 1日に何社も受験できる1日に何社も受験できる「就活のために貯金しておいた方がいい」 これは、私が大学1年生のときに先輩に言われた言葉です。 就活中はバイトもあまりできず、説明会や面接に行くのに交通費がかさみ、思った以上にお金がかかるため、貯金しておいた方がいいとアドバイスを受けました。 しかし、就活でかかった交通費はほぼゼロ。ときどき対面の説明会・選考を実施する会社を見かけましたが、私の受けた会社はすべて対面選考はありませんでした。結果的に、従来の就活で発生していた交通費が浮いたので、経済的負担がなく助かりました。 貯金のイメージ(画像:写真AC) この点は、地方の学生にとって大きなメリットでした。コロナ以前は、自腹で航空券や新幹線代、ホテル代を払ってわざわざ東京まで選考を受けに来ていた就活生も多かったことでしょう。 しかしコロナ後のオンライン就活では、誰がどこにいてもネット環境さえあれば選考を受けられるので、首都圏以外に住む学生にとっては今までよりも就活がしやすくなりました。 移動時間が短縮されたので、1日に何社も説明会や面接を入れることができます。2、3年前まではスーツを着て電車に乗って、選考を受けて、と1社受けるのにも1日がかりのスケジュールでした。しかし、オンライン就活は家にいるので、A社の説明会に出た30分後にB社の説明会に出る、ということも可能です。 時間を有効に使えて、体力の消耗も抑えられるという点で大きなメリットでした。 面接直前までYouTube鑑賞面接直前までYouTube鑑賞 入室時のノックなどのマナーを気にする必要がなく、慣れた場所で直前までリラックスして面接に臨める点もオンライン就活のメリットです。自分の家で面接を受けられるので、直前までメモを見て最終確認をしたり、YouTubeの動画を見てリラックスしたりして緊張を和らげていました。 従来の就活のイメージ(画像:写真AC) しかし、自分の後ろに何も映らない場所に机を設置したり、外付けの照明器具を買ったり、画面上での自分をよく映すためにさまざまな工夫が必要だった点は、少し大変でした。 オンライン就活では時間を効率的に使えたり、経済的な負担が少なかったりと、良い面もありますが、もちろんデメリットも存在します。 会社に直接行けないため、社内の雰囲気がつかみにくかったり、インターネット環境が不安定になったりと、なにかと苦労しました。 出てくるのは経歴の輝かしい社員ばかり ここからは、オンライン就活のデメリットについてご紹介します。 オフィスに直接足を運ぶ機会がないので、会社の雰囲気をつかみにくいという点がデメリットとして挙げられます。 説明会や交流会では、人事担当や、成績や経歴の輝かしい社員ばかりと触れ合う機会が多く、普通の社員がどのように働いているのかを見ることが難しいと感じました。 経歴の輝かしい社員のイメージ(画像:写真AC) オンライン就活では、会社訪問を一度もせず、最終面接に挑むも一般的です。そのため内定をもらっても、社内の雰囲気を最終的な決定としたかった私にとって、判断がしにくく、なかなか決めきれずにとても悩みました。 また、会社によってオンライン説明会や面接で使うツールが異なります。Google MeetやZoomなど、ツールによってルームに入る方法から、URL、ID、パスワードの有無まで異なるため、慣れていない場合、手間取り焦ることがありました。 回線トラブルという落とし穴回線トラブルという落とし穴 また、面接中に回線の調子が悪くなり、面接官の声が途切れてしまうこともありました。そのようなときは、聞き返すこともあれば、聞き返さずになんとなくニュアンスで解釈することもありました。 今考えても、面接時間は短いのに聞き返す時間がもったいないですし、ニュアンスで解釈すること自体良いことではないので、やはり回線トラブルはオンライン就活の弊害だと思います。 説明会は多くの学生が参加するため、回線の関係上、画面オフを指定されることも多く、そうなると気が緩んでしまい集中力を持続させるのに苦労しました。1~2時間パソコンに向き合って会社説明を受けるため、かなり腰が痛みます。 また、見られている意識も低いので、疲れてくるとだんだんとだらけてきて、時間を無駄にしてしまったときもありました。反対に、説明会が終わればすぐにベッドに横になれるという点から言えば、メリットだったかもしれません。 オンライン就活のイメージ(画像:写真AC) 就活がオンラインだったことで、社内の雰囲気が見えにくかったり、回線の調子を確認して臨んでもいざ面接となると不安定になってしまったりと、大変なことも多々ありました。 しかし、時間を効率的に使えたり、交通費がほぼかからなかったりした点は、オンラインで良かったです。もちろん同じように、対面での就活にもメリットとデメリットがあるでしょう。 コロナが落ち着いたあとの就活では、オンラインと対面の選択制が取り入れられたり、説明会や1、2次面接まではオンラインで行ったりと、実施形式を多様化して学生がより取り組みやすい就活が普及していけば良いなと感じました。
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