コナンの地元は新大久保だった? 劇場版も好調、名探偵と「鉄道」の切っても切れない関係とは

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コナンの地元は新大久保だった? 劇場版も好調、名探偵と「鉄道」の切っても切れない関係とは

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小川裕夫

フリーランスライター

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毎年GWに公開される人気の劇場版『名探偵コナン』シリーズ。そんな同シリーズでは、これまで鉄道をたびたび描いてきました。フリーランスライターの小川裕夫さんが詳細を解説します。

鉄道がたびたび描かれるコナン映画

 人気マンガ『名探偵コナン』の劇場版最新作『名探偵コナン 緋(ひ)色の弾丸』が4月16日(金)に一般公開され、10日間で興行収入39億円となりました(26日時点)。

 新型コロナウイルスの影響で2020年に公開が延期されていましたが、公開直後の熱気を見るに、ファンの期待がさらに高まっていたことがわかります。

 最新作には、名古屋と東京を時速1000kmで結ぶ真空超電導リニアが登場します。現実世界のリニアは時速603kmというギネス記録を打ち立てましたが、リニアを運行するJR東海は時速500kmを公式的なスピードとしています。

 原作であるマンガのみならずテレビや映画など、コナンは多くの物語を紡いできました。そんな多くの作品のなかでは、鉄道はたびたび描かれています。

 コナンはフィクションですが、作中に描かれる鉄道はリアルな描写で、モデルとされる鉄道や駅も実際に存在すると言われています。

米花駅のモデルは新大久保駅?

 主人公・江戸川コナンが住む米花町(べいかちょう)には、米花駅が玄関駅として所在している設定です。

『名探偵コナン 緋色の弾丸』のウェブサイト(画像:青山剛昌、小学館、東宝)



 1997(平成9)年に公開された劇場版第1作『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』では、東都鉄道の環状線が事件の舞台になり、その環状線の駅として米花駅が登場しています。ほかには、環状線の駅として沢袋駅なども。

 アニメ描写から推測すれば、東都鉄道環状線は山手線、そして米花駅は新大久保駅がモデルであることは間違いありません。また、沢袋駅は池袋駅と類推できます。

 新大久保駅は2020年に新駅舎へと改築されましたが、真新しい駅舎は映画で描かれている駅舎とはまったく異なる印象を受けます。それでも高架線や1面2線のホームなど、駅構造は変わっていません。

 そのため、新大久保駅に降り立つと、今にもコナンが走ってきそうな錯覚に陥る人も少なくないでしょう。

最新作には高輪ゲートウェイがモデルの駅も

 劇場版第1作『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』では、さらに芝浜貨物駅も登場しています。作中では貨物駅として描かれていますが、モデルは1986(昭和61)年に供用が廃止された港区の汐留貨物駅、もしくは品川区に所在する現役の東京貨物ターミナル駅(品川区八潮)のどちらかと考えられます。

 ちなみに最新作『名探偵コナン 緋色の弾丸』には、旅客駅としての芝浜駅も登場します。旅客駅の芝浜駅は、2020年に開業した山手線新駅の高輪ゲートウェイ駅(港区港南)がモデルです。

新宿区百人町にある新大久保駅(画像:写真AC)



 劇場版に限定しても、2011年公開の『名探偵コナン 沈黙の15分』では、東京メトロ副都心線をモデルにした東都鉄道東都線の車両が爆破されます。爆破された東都線の車両は東京メトロ10000系がモデルであることがはっきりしています。

 2014年に公開された『名探偵コナン 異次元の狙撃手』では、東武鉄道をモデルにした東都鉄道ベルツリーラインが登場。特急に乗車していた人物が犯人に狙撃されます。ベルツリーラインは日光と浅草を走る特急で、その外観は東武の特急スペーシアをほうふつとさせるデザインのまま描かれています。

ファンの間で盛り上がる“聖地巡礼”

 コナンに限らず、マンガやアニメの作中には実在の都市や鉄道、公共施設、企業をモデルにしていると思われるモノが登場することがあります。

港区港南にある高輪ゲートウェイ駅(画像:写真AC)

 マンガ・アニメはフィクションなのでデフォルメされている部分もありますが、近年はそうした物語の舞台となった地を訪れることが定着。ファンの間で“聖地巡礼”と呼ばれるようになりました。

 こうした聖地巡礼を地域振興に取り入れようとする自治体や地元企業などもあり、聖地巡礼は地域活性化の起爆剤としても期待されています。

今年のGWは違うコナンの楽しみ方で

 新型コロナウイルスが再び猛威を振るい始め、第4波により4月25日(日)から東京・大阪・京都・兵庫の4府県で緊急事態宣言が発令されました。多くの施設や店舗は時短営業や臨時休業となり、政府や自治体は不要不急の外出を自粛するように呼びかけています。

4月26日昼の都内の様子(画像:ULM編集部撮影)



 コロナの感染拡大を抑えるためには、ステイホームを守ることが有効です。とはいえ、ずっと家にこもることは精神的にも厳しいことも事実です。

 間もなくゴールデンウィークを迎え、自然に気持ちも弾んでしまいます。となれば、3密(密集、密接、密閉)にならない楽しみ方を模索するしかありません。聖地巡礼は徒歩でも可能で、しかも外出先で人と話したり接したりする必要がなく、ひとりで実行可能です。

 毎年のゴールデンウィークはコナンで盛り上がりますが、2021年は近隣のコナンスポットを聖地巡礼してみるのも楽しいかもしれません。

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