あなたはどちら派? 「出前館」「UberEats」の利用率、男女で真逆なワケ

飲食店側にとっても消費者側にとっても、コロナ禍で一気に利用が拡大したフードメニューのデリバリーサービス。実際に使っている人の割合や注文の方法など最近の状況について、TesTeeトレンド分析担当の橿村芽久未さんが独自のデータを基に読み解きます。


コロナ禍で利用が一気に拡大

 東京はじめ全国の若年層を対象に調査分析を行っている「それ、わたし調査します(それちょう)」(運営・テスティー、中央区日本橋兜町)。そのアンケート結果から、最新のトレンド動向を探る連載。今回のテーマは「フードデリバリー」です。

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 日本政府は2021年1月7日(木)、新型コロナウイルス対策として2回目となる緊急事態宣言を東京はじめ1都3県を対象に発令しました。期間は2021年2月7日(日)までとしています。

 それに伴い、飲食店の営業時間短縮やテレワークによる出勤の7割減、20時以降の外出自粛、イベントの人数制限などの基本的対処方針が発表されました。

 飲食のコアタイムともいえる夜の営業時間の短縮を受けて各店舗では営業時間の前倒し調整や、新たな販路として「デリバリー」への参入を始めています。

コロナ禍で利用する機会が増えた人も。最近のフードデリバリー事情とは?(画像:写真AC)



 もともとデリバリー(食品の宅配・出前)は店舗側が配達要員を確保し行われていましたが、2016年に日本でサービスを開始した「UberEats(ウーバーイーツ)」を皮切りにデリバリーを店舗の代わりに代行するサービスが普及したことで、店舗側のコストは抑えられ、デリバリーのスタイルにも変化が見られています。

 今回の外出自粛や、飲食店の時間短縮営業を受け、このデリバリー代行サービスは都心部を中心に拡大しています。

代行デリバリー専門の業態も

 さらに、近年では実際に店舗を持たず、シェアキッチンなどを間借りして調理を行い、デリバリー代行サービスを介して注文を受け付ける「ゴーストレストラン」と呼ばれる新たな飲食業への参入方法も話題となっています。

 ゴーストレストランは地価の高いニューヨークで2019年頃から流行し始めたスタイル。

 日本でもデリバリー専門カレー店としてオープンした会員制・住所非公開の「6curry(渋谷区)」や、飲食スペースを持たず、持ち帰りでの商品提供も行わない、デリバリー専業のビジネスモデルを確立した「KitchenBASE(千代田区四番町)」などを発端に、飲食コミュニティー・新たな食へのアプローチとして話題を呼びました。

直近半年での利用は男女とも7割台

 今回テスティーが実施した「フードデリバリーに関する調査」は、2020年6月、1都3県に在住の20~30代の男女1352人を対象に行いました。

 まず、全1352人にフードデリバリーの利用経験を尋ねたところ、男性は54.0%、女性は66.6%となりました。

フードデリバリーを半年以内利用した人は男性77.7%、女性71.5%だった(画像:テスティー、それちょう)



 続いて、フードデリバリーを利用したことがあると回答した人を対象に「半年以内の利用状況」について聞いたところ、約7割が半年以内にフードデリバリーを利用していることがわかりました。

 また、1度目の外出自粛要請(2020年4~5月)に伴ってフードデリバリーの利用頻度に変化があったか尋ねたところ「とても増えた・やや増えた」と回答した人は男性で64.0%、女性で58.7%と、男女ともに半数以上を超えました。

忙しいときやお祝い事の場面で利用

 次に、半年以内にフードデリバリーを利用した人を対象に、どんなときにフードデリバリーを利用するのか聞きました。利用シーンで男女ともに第1位となったのは「忙しいとき、料理を作りたくないとき」で、男性の50.3%、女性の58.4%に。

 2位以下も男女で利用シーンは変わらず、2位には「食べたいものがあるとき」、3位には「チラシやクーポン、お得情報を見たとき」が続きました。

 他にも「お祝い事のとき(36歳男性)」、「会社でランチミーティングをするとき(35歳女性)」など、デリバリーの利用は飲食店の利用シーンに近づいているような印象を受ける回答も挙がりました。

「出前館」男性51.5%、「Uber」女性51.7%

 続いて、フードデリバリーを注文する際にどんな方法を利用するのか聞きました(複数回答)。

 最も多かったのは「スマホアプリ」で、男性の65.3%、女性は69.6%。「ウェブ注文」「電話での注文」もそれぞれ3割程度の回答があることから「スマホアプリ」と他の注文方法を併用している様子が伺えます。

フードデリバリーの注文方法は、男女ともスマホアプリが6割超。ウェブや電話での注文が続いた(画像:テスティー、それちょう)



「スマホアプリ」の利用者を対象に具体的なアプリ名を聞いたところ、「出前館」が男性で1位(51.5%)、女性で2位(41.2%)となり、「UberEats」が男性で2位(47.4%)、女性で1位(51.7%)となりました。

 現在、首都圏ではデリバリー代行サービスの2強ともいわれる出前館とUberEatsですが、男女で利用状況が真逆という興味深い調査結果となりました。男性はどちらかといえば出前館を、女性は逆にUberEatsを選ぶ傾向があるのは、なぜなのでしょうか?

利用理由は、便利・お得・メニュー豊富など

 出前館はデリバリーの「加盟店舗数No.1」を誇り、その数は実に全国5万店以上。大手チェーンなど有名どころをほぼカバーしているのに加え、LINEポイントがたまる(2020年11月まではTポイント)サービスなどが特徴です。「いつもの味をお得に食べられる」という点が、20~30代男性の志向にマッチしているようです。

 実際、「ずっと利用しているので安心」(36歳男性)といった声のほか、3位以下を含むアプリについても「ポイントがたまるから」などの利用理由が男性ユーザーから多く寄せられました。

 一方UberEatsは、都心のおしゃれなカフェや有名な個人店なども加盟しているのが特徴のひとつ。こうした点が女性ユーザーに好まれる理由のひとつかもしれません。

パンケーキやタピオカドリンクなど、デリバリーで注文可能なメニューがコロナ禍で一気に拡大(画像:写真AC)



なお、3位以下には注文でポイントが貯まる「dデリバリー」や「楽天デリバリー」、お得なクーポンが多い各店の公式サイトやチラシなどが挙がりました。

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 割高だった店舗型のフードデリバリーはその配達フローを代行することでより使いやすく、身近になったと言えそうです。一方で注文数と人員配置の関係から都心部以外へのサービス拡大は課題といえるでしょう。

 お店の味が自宅で気軽に楽しめることや、デリバリーを通して実店舗の存在を認知してもらうがきっかけとしてフードデリバリー市場は広まっていくのではないでしょうか。


【調査結果】男女別の「出前館」「UberEats」利用率を見る

画像ギャラリー

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