脂の乗った旬の猪肉食べ比べイベント、猪鹿庁「本当の美味しさを味わえる機会」

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脂の乗った旬の猪肉食べ比べイベント、猪鹿庁「本当の美味しさを味わえる機会」

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全国から集まった猪肉を味わえるイベント「第3回日本猪祭りin東京開催」が行われます。プロの料理人や一般参加者によって最も美味しかった猪肉を決める「利き猪グランプリ」や希少な熟成ジビエ(猪、鹿)の実食を実施。脂の乗った旬の美味しさを存分に楽しめるとしています。

脂の乗った猪肉の味わいはいかに?22地域の猪肉を食べ比べ

 亥年にっぴったり?のイベント、「第3回日本猪祭りin東京開催」が2019年2月16日(土)にCAFE;HAUS(江東区豊洲)にて開催されます。

「第3回日本猪祭りin東京開催」では旬の猪肉を味わえる。写真は熟成猪肉を焼いてスライスしたもの(画像:猪鹿庁)



 農作物に甚大な被害をもたらす「害獣」として問題視されている猪。近年、国や自治体主導で食肉活用が促進され、臭みの原因となる血抜き等の処理技術の向上、料理人の創意工夫などによって、美味しく食べられることが認知されつつあります。しかし、まだまだ飲食店での普及度は低いといえます。

 同イベントは、狩猟の6次産業化に取り組む団体「猪鹿庁(いのしかちょう)」主催によるもの。前回と前々回は岐阜県で行われ、好評につき、今回東京で初開催される運びとなりました。

 目玉は、食べ比べによって最も美味しかった猪肉を決める「利き猪グランプリ」。16県22地域の処理施設が出品予定です。どれも各地の豊かな山の恵みを餌に成長した猪を、猟師がそれぞれの捕獲方法や捌き方、品質管理などにこだわって食肉にした自信作とのこと。猪鹿庁代表取締役の興膳健太さんは、「脂の乗った旬の猪肉の本当の美味しさを存分に堪能できる機会です」と話します。

旬の脂の乗った猪肉(画像:猪鹿庁)

 同予選会は、22地域の猪肉を5ブロックに分けて競います。一般参加者もくじ引きで5つのグループに分け、1グループにつき1ブロックの猪肉を実食。産地は予選の段階では伏せてあり、一番美味しかった肉の番号に投票して各ブロックの1位を選出し、各1位が決勝に駒を進めます。

第2回の「利き猪グランプリ」予選会の模様(画像:猪鹿庁)

ハンターたちも来場、狩猟方法やこだわりを直接聞ける

 決勝戦の審査はプロの料理人やジビエの有識者、抽選で選ばれた一般参加者によって行われます。食べ比べを行い、投票によって、グランプリ(1位)を決定。グランプリを逃した猪肉は、準グランプリとなります。

第2回の「利き猪グランプリ」表彰式。14県26施設の中から岡山県の加茂川有害獣利用促進協議会がグランプリに輝いた(画像:猪鹿庁)

 肉はウェーバーを使って炭火焼にし、審査時は猪鹿庁こだわりのセレクション「有機岩塩&ブラックペッパー」をつけて食べます。ソフトドリンク、アルコール類ともに飲み放題です。審査終了後、参加者は割り当て以外のブロックの猪肉も食べることができ、タレも用意されます。また、野菜も一緒に振る舞われるそうです。

 臭みがあり、肉質が固めの印象のある猪肉ですが、興膳さんによると、しかるべき狩猟方法や運搬、処理を施した肉には臭みがなく、旬の猪肉は脂の旨みとともにとても柔らかな肉質を楽しめるとのこと。

 猪の捕獲はワナと鉄砲のふた通りがあり、狩猟方法や捕獲後の運搬の仕方によっても肉の味が異なってきます。イベントには猟師さんたちも来場し、各々のハンター技術による味わいの違いやこだわりなどを直接聞くこともできるそうです。

旨みと甘みがアップする、熟成ジビエ実食の希少体験も

 またイベントでは、さの萬(静岡県富士宮市)グループの「西麻布カルネヤサノマンズ」でスーシェフを務める三村 亮さんが、ドライエイジング(乾燥熟成)したジビエの調理実演を披露。それらを参加者全員が1人ひと皿実食できます。

「西麻布カルネヤサノマンズ」のスーシェフ、三村さん。都内複数のイタリアンで修行とシェフを経験(画像:猪鹿庁)



 ドライエイジングとは、肉の表面を乾燥させて熟成させることで余分な水分を飛ばし、旨みと香りを内側に凝縮させる加工方法です。三村さんは、同店においてドライエイジドビーフやドライエイジドポークの炭火を使ったメインディッシュを担当しています。

 創業100余年の老舗、さの萬は2009(平成21)年からドライエイジングビーフ普及協会を発足させ、正しい手法を広めつつ、実際に料理教室やレストランを経営。その美味しさを伝えています。牛肉で培った技術を応用し、ジビエのドライエイジングの実演と試食を前大会で初めて行ったところ、参加者からの満足度が非常に高かったそうです。興膳さんに味わいの違いを聞くと、「通常のものよりも甘み、旨みともにアップします」とのこと。

ドライエイジングの猪肉を炭火焼にして調理(画像:猪鹿庁)

 今回、第1回と第2回でグランプリに輝いた処理施設の猪のモモ肉をドライエイジングに使用予定です。また、熟成に相性のいい赤身肉とされる鹿のモモ肉も同様の熟成を行い、振る舞われます。これらは店では提供しておらず、本イベントのみで食べられる希少なグルメです。

ドライエイジングした鹿肉。鹿肉はヨーロッパでは高級食材(画像:猪鹿庁)

 興膳さんはイベント開催の目的について、「あくまでお祭りであり、優劣を決めるものではありません。猪肉の魅力を広く伝えるとともに、食肉にするための捕獲、衛生的な解体などを広めていくことを目的としています。また山の恵みに感謝し、猪肉の命である豊かな山づくりを行うネットワークを作っていきたいという想いのもと、開催をいたします」と言います。

 ジビエの真の美味しさが広く周知されることは、これらの食肉としての適正な処理、流通増を促し、害獣を農山村の地域資源に変えるという6次産業化への道を拓くことにもつながるようです。まずは、イベントに参加して、旬の猪肉の味わいを試してみてはいかがでしょうか。

●第3回日本猪祭りin東京開催 概要
・開催場所:CAFE;HAUS(カフェハウス)
・主催:郡上里山株式会社
・日時:2019年2月16日(土)13:00~16:00
・住所:東京都江東区豊洲2-1-9
・アクセス:有楽町線「豊洲駅」2番出口から徒歩3分
・参加費:中学生以上8000円(税別)、小学生2000円(同)、小学生未満は無料。※利き猪投票券・熟成肉実食券・飲み食べ放題付き
・申し込み:事前予約制。公式HPの応募フォームもしくは電話050-5308-7785またはFAX050-3488-2545にて

※掲載の情報は全て2019年1月時点のものです。

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