新年の定番・甘酒が「家庭円満」も招くワケ

  • ライフ
新年の定番・甘酒が「家庭円満」も招くワケ

\ この記事を書いた人 /

アーバンライフ東京編集部のプロフィール画像

アーバンライフ東京編集部

ライターページへ

近年、甘酒の美容・健康効果が注目されていますが、そのほかにも意外な効果があるようです。

2022年の市場規模は、なんと323億円に

 正月や初詣の神社で長年飲まれている甘酒。皆さんも新年に飲まれたでしょうか。甘酒には米麹を発酵させた麹甘酒と、酒粕を水で溶いた酒粕甘酒の2種類があり、特に麹甘酒は近年、ビタミンB群や必須アミノ酸9種全種を含むことから「飲む美容液」「飲む点滴」の異名で注目が集まっています。

甘酒は古くから日本人の生活に寄り添ってきた(画像:写真AC)



 市場調査会社の富士経済(中央区日本橋小伝馬町)が2018年3月に発表した調査よると、店頭での取扱商品の増加などの影響で、2017年に240億円(見込)だった甘酒の市場規模は2022年に323億円と、さらに拡大していくとみられています。

消費者が「甘酒に期待している効果」を表したグラフ(画像:インテージ)

 そんな甘酒ですが、美容・健康効果だけでなく、現在注目されているのが調味料としての利用です。中でも、砂糖や水分を甘酒に置き換えて調理をする「甘酒煮」は、「優しい甘味が出る」「コクが増す」「素材の味が生きる」とインターネット上でも人気です。

 料理写真共有アプリ「SnapDish (スナップディッシュ) 」を展開するヴァズ(練馬区大泉町)によると、甘酒煮を使った料理写真を投稿したSnapDishユーザー316人を対象に、アンケート調査を行ったところ、211名が回答。その約95%が甘酒煮を実際に家族に食べてもらい、好意的な反応を得ていることが分かったといいます。

「SnapDishは数年に渡り、甘酒を料理に使った投稿企画を実施してきました。その中でも甘酒で煮た料理の投稿はユーザー間で好評でした」(ヴァズ担当者)

 その背景には、砂糖を使わずに味付けができたり、調味料が少なくて済んだり、漬け込むと素材が柔らかくなったりといった、味以外の利便性もあるようです。

家族のコミュニケーションも豊かに

 また、アンケート調査で得られた回答を見ると興味深い結果も分かったといいます。

「アンケートの『家族から得られた感想』という項目のコメントを見ていたところ、『美味しい』『たくさん食べた』『リクエストされた』という内容を含む表現が多かったことから、当社では甘酒煮を『ほめられ料理』と定義しました。ほめられ料理は料理の作り手側にとっても、食べ手側にとっても、うれしい体験となりますし、食生活や家族のコミュニケーションも豊かにしてくれるといえるでしょう」(ヴァズ担当者)

甘酒煮の料理の写真(画像:ヴァズ)



 そんなユーザーからの「ほめられ」回答は、次のとおりです。

・「作る料理ぜんぶ美味しいと喜んでもらえたが、特に大根と手羽元の煮物や、ポークシチューはお店の味だと気に入ってくれた」(沖縄県・30代・女性)
・「家族からシチューやスープに甘酒を使おうと提案を受けて、冷蔵庫で常備するようになった」(東京都・30代・女性)
・「ハンバーグはいつもよりもふっくら、おでんや煮物は旨味がアップして、いつもとまた違って美味しいと食べてもらえた」(兵庫県・30代・女性)
・「毎日食べたいと子供が言ってくれた」(東京都・40代・女性)
・「あまり食べたことない味だったが、新定番になりそうなおいしさだった」(東京都・30代・女性)
・「野菜たっぷりスープは何回もリクエストされる」(埼玉県・40代・女性)
・「砂糖不使用の味を楽しんでもらえた。入れ歯の母は小さく刻みながら食べているが、甘酒煮による味の浸透率や柔らかさで、そのものの素材感や料理を楽しむことができた」(東京都・50代・女性)
・「スープには必ず使ってほしいぐらい美味しいと言われる」(富山県・30代・女性)

 美容・健康効果があって、家族の笑顔も見られる甘酒とその料理。新年早々、取り組んでみるのも面白いかもしれません。

関連記事