『鬼滅の刃』は社会現象から「定番」に変われるか? 前例の恐竜ブームから考える
2020年12月6日
ライフ日本全国を駆け巡っている『鬼滅の刃』ブーム。そんなブームに負けずとも劣らない、そして何より長く続いているのが恐竜ブームです。その歴史について、フリーライターの大居候さんが解説します。
「定番コンテンツ」としての恐竜
吾峠呼世晴(ごとうげ こよはる)さんの漫画『鬼滅の刃』(集英社)の最終巻が12月4日(金)に発売され、全国各地で話題となっています。ここ東京でも早朝から書店の売り場にファンが列を作る姿が見られています。

そんな国民的大ブームとなりつつある『鬼滅の刃』ですが、関連ニュースを眺めていたところ、福井県立恐竜博物館(福井県勝山市)で館内に設置されたフクイサウルスの模型に、主人公・竈門炭治郎(かまど たんじろう)の羽織の柄をモチーフにしたマフラーが付けられているのを見つけました(中日新聞2020年11月28日付)。
これで筆者が思い出したのは、『鬼滅の刃』に負けずとも劣らない、そして何より日本人に長く愛されている恐竜の存在です。『鬼滅の刃』は一過性の社会現象ではなく、恐竜のように「定番コンテンツ」となるのでしょうか。
実際、恐竜は今でもどのくらい注目を集める存在なのか――2019年から2020年11月までの新聞各紙を調べてみると、なんと
・朝日新聞:681件
・読売新聞:564件
・毎日新聞:383件
・産経新聞:102件
・東京新聞:176件
もの関連記事が出ていました。これらの数字から見ると、私たちはほぼ毎日、恐竜という言葉を目にしていることになります。
2020年夏も映画『ドラえもん のび太の新恐竜』が上映され、都内では立川市で「恐竜型メカニカルスーツ」を使った「DINO-A-LIVE 不思議な恐竜博物館 in TACHIKAWA」が開催され話題になりました。
そんな恐竜が定番コンテンツとなったのは、1990年代初頭でした。こう話すと多くの人がスピルバーグの映画『ジュラシック・パーク』を思い浮かべるでしょう。同作がきっかけとなりブームが発展したと考える人も少なくありませんが、実際は異なります。
正確に言えば、『ジュラシック・パーク』は恐竜ブームが盛り上がっていたときに日本上陸したのです。
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