なんと標高は「マイナス2m」 東京で一番低い亀戸水神駅周辺には何がある?
2020年12月6日
知る!TOKYO都内で最も低い所にある駅はどこかご存じでしょうか。それは江東区にある亀戸水神駅です。地形散歩ライターの内田宗治さんが解説します。
海水面より3m以上も低い亀戸水神駅
JR総武線亀戸駅。高架上にあるホームから下を見ると、わずか2両編成の電車が止まっているのが目に入ります。ここから終点の曳舟駅まで3.4kmを走る東武亀戸線電車です。
この電車は亀戸駅を出発すると、1分ほどですぐに次の亀戸水神駅に到着。駅付近は住宅が密集する中に町工場が点在し、下町ならどこにでもあるような光景です。

実は亀戸水神駅は標高約マイナス2.3m。地上駅では都内で最も低い所にある駅です! 東京湾の満潮時の水位は標高約0.9mなので、その時の海水面より3m以上も低いことになります。
そうした「タイトルホルダー的価値」にふれる案内板など、この駅には一切ありません。駅前を歩きながら、「この民家の2階窓くらいの所が海面なんだな」などと想像すると、何とも不思議な気持ちがしてきます。
標高が低い理由
なお都内で標高がマイナスとなる駅は、下町一帯でJR、私鉄、地下鉄合わせて約30駅あります(高架ホームの駅はその真下の地上部分、地下駅はその真上の地上部分での計測)。
そのすべてが、北千住駅付近より下流の荒川沿い、西は隅田川、東は新中川までのエリアです。JR総武線の駅でいえば、錦糸町~新小岩間、東京メトロ東西線でいえば木場~葛西間となります。

標高が0m以下の土地が存在する理由は皆、大正時代半ばから昭和40年代までに行われた工業用・天然ガス採集用の地下水の大量くみ上げによる地盤沈下のためです。
中でも旧中川沿いは顕著で、亀戸水神駅のほか、旧中川の真上にある地上駅の都営地下鉄新宿線東大島駅と同線地下駅の大島駅(真上の地上部分)がマイナス2mを超える低さです。
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