2009年の開設から約30組が卒業 台東区運営の創業支援施設「浅草ものづくり工房」をご存じですか
2020年11月2日
知る!TOKYO台東区の地場産業として知られる皮革製品。そんな皮革製品の職人たちをサポートする施設が、浅草駅から約2kmの場所にあります。都市探検家の黒沢永紀さんが解説します。
浅草ものづくり工房とは
2019年の秋に報じた台東区の「浅草ものづくり工房」が入居者を募集しています。
浅草ものづくり工房とは、台東区が運営する創業支援施設。2020年の2月に行われた、台東区の創業支援施設出身者らによる展示販売会「TAITO MADE」の様子とあわせて、浅草ものづくり工房の魅力に迫ってみたいと思います。

地下鉄浅草駅から隅田川沿いに北へ約2kmにある「浅草ものづくり工房(ものこぼ)」(台東区橋場)は、台東区の地場産業である皮革製品を中心に、ものづくりに関わる職人やクリエイターが創業できるまでの支援を行う施設です。
シェアオフィスをはじめ、各種クリエイターを対象としたスペースを提供する自治体はたくさんありますが、単に場所を提供するだけにとどまらないのが、ものこぼの最大の特徴。
事業として立ち上げていても、将来的に事業をもっと成長させたいという意欲のある職人やクリエイターを対象にし、最長3年間の入居期間の間に、ビジネスに必要なノウハウを伝授するシステムです。
発端は廃校の再利用
この台東区の取り組みは、当初から企画されたものではありませんでした。少子化の進む昨今、区内に増える廃校の再利用がその発端だったようです。
廃校再利用の課題の中で、産業振興課が目をつけたのが、地場産業でした。そして、地域活性化を見据えた創業支援にたどり着いたといいます。
最初の試みは、地下鉄新御徒町の駅前にある復興小学校だった小島小学校を活用した、デザイナーの創業支援施設、「台東デザイナーズビレッジ」(台東区小島)でした。その成功を礎に、おなじく学校だった施設を再利用して2009(平成21)年に始まったのがものこぼです。
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