コロナ禍で取り扱う飲食店が1.3倍に――都内でニンニク料理が大人気になってるワケ

食べると元気が湧いてくる、だけどちょっと臭いが気になる……。そんな「ニンニク」を使った料理が、コロナ禍で人気を拡大しているようです。ある調査によれば、都内の取り扱い店の割合が1.3倍に増えたとのこと。ライターの星谷ななさんが現場を取材しました。


ニンニクを食べる機会、あなたは増えましたか?

 新型コロナウイルスの感染拡大で人々の生活は大きく変わりました。

 真夏でも必ずマスクを着用し、仕事は在宅でのテレワークが中心に。休日でも部屋にこもり、楽しみなのは毎日の食事や、コロナが収束したらどこに行きたいかを妄想すること……。

 人と人との間に距離を保つことが一般的になった今、消費者の間で意外なメニューが人気を集めているといいます。

 それは「ニンニク」を使った料理です。

コロナ禍でニンニクを使った料理が人気を拡大しているとのこと。実際に現場を取材してみると……(画像:写真AC)



 グルメ情報サイトを運営する「ぐるなび」(千代田区有楽町)によると、東京都内の飲食店でニンニクのメニューを取り扱う割合は、2019年12月~2020年12月の1年間でおよそ1.3倍に増加したとのこと。

 たしかにコロナ禍とリンクしているようにみられます。

 実際、コロナ禍でニンニク料理を食べる機会は増えたのでしょうか? 消費者と飲食店経営者を取材し、それぞれ話を聞きました。

20代女性「平日昼にニンニク弁当を食べました」

 都内に勤める、品川区在住の女性会社員(27歳)。もともとニンニク料理が好きだったと言いますが、

「やっぱり臭いが気になるので、コロナ以前は食べるなら(翌日が休みの)土曜日にしていましたね。日曜日の夜はやめておこうかな、とか。でも今は気にせず食べています。自分も周囲の人もマスクをしているから、きっと臭わないだろうと思うので」。

コロナ禍ではテイクアウトやデリバリーサービスを始めた飲食店も多数。ニンニクを使ったメニューも多いようだ(画像:写真AC)



 彼女が働く渋谷区内のオフィス近くには、平日のランチタイムにお弁当を販売するキッチンカーが日替わりで来るといい、

「この間ジンギスカン弁当を買ったんです。和風味、おろしポン酢など何種類かあるタレがあるんですが、思いきってニンニクネギのタレを選びました。平日の昼からニンニク、以前ならあり得なかったですけど、そのときはすごくお腹が空いていたしガッツリ食べたかった。ちょうど午後から人と会う予定もなくて、テレワーク推奨で社内に人も少なかったので」。

「やっぱりおいしかったです。ニンニクって食べると『頑張ろう!』という気持ちになりますよね。元気が湧いてくるというか。ほかにも、スーパーで買ったカツオのたたきにニンニクとしょうゆを付けておいしくいただきました」

テレワークの普及も一因か 都内ではすでに50%超

 東京都労働環境課の調査では、都内企業(従業員30人以上)のテレワーク普及率は、2度目の緊急事態宣言が発令された2021年1月時点で50%を超えました。

「ぐるなび」の調査によれば、都内の飲食店でニンニクのメニューを取り扱う割合は、2019年12月~2020年12月の1年間で1.3倍に増加(画像:ぐるなび)

 人と近距離で接する機会が減ったことで口臭を気にしなくていい場面が増えた上、食事のデリバリーサービスやテイクアウトの普及により、自宅などでもニンニクを食べられる機会が増えたことが勢いを加速させていると言えるでしょう。

 実際に都内でニンニク料理を出す店でも、ニンニク需要の高まりを感じていました。

オフィス街の飲食店、ニンニク仕入れ量が2倍に

 JR・東京メトロ秋葉原駅から徒歩数分のところにある多国籍ダイニングバー「ジャーニー×ジャーニー」(台東区台東)。世界中を回り1165食を食べた店主が、約30か国・50のメニューを提供するお店です。

 ニンニクは世界各国の料理に使われていますが、オフィス街にあるせいか、ペペロンチーノやガーリックソテーなどはあまり注文されなかったそうです。そのためコロナ以前は、ニンニクは風味づけ程度に控えていました。

 しかし今、常連さんの間でもニンニクを注文する人が増えたといいます。

取材に答える「ジャーニー×ジャーニー」店主の山本さん(画像:星谷なな)



「一番人気はカオマンガイ(タイのゆで鶏と米飯の料理)で、デリバリーやお弁当でも販売しています。今でもカオマンガイ自体には、それほどニンニクは入れていません。ですが、(2020年の)夏頃にお試しでフライドガーリックをトッピングメニューに加えたところ、多くの方に注文されました」

「男性・女性関係なく、リピート率も高いので、ニンニクの仕入れ数はコロナ前の2倍に増やしました」(店主・山本真太郎さん)

 予想以上の人気のため、近くに構える2号店のデリバリーメニューでは「ガーリックカオマンガイ」としてレギュラーメニュー化することにしたそうです。

人との「非接触」を逆手にニンニクを楽しむ傾向

 ちなみに先述の「ぐるなび」によれば、ニンニク料理の中でも注目されているのは海外のメニュー。

 2021年2月に行ったユーザー調査(20~60代男女1000人対象)では、「海外グルメを楽しみたいと思うか」という問いに対して、半数近い41.8%の人が「思う」「やや思う」と回答したそうです。

「ジャーニー×ジャーニー」の一番人気はカオマンガイ。油で揚げたニンニクのトッピングを提案したところ、多くの客が注文するようになったのだそう(画像:星谷なな)



 どこの国・地域のメニューを食べたいかについては、人気の旅行先である韓国・台湾・タイ・ハワイなどが上位にランクイン。これらの地域のメニューではハワイの「ガーリックシュリンプ」や、タイの「ガパオ」などが人気だといいます。

 人との触れ合いが思うようにできない状況を“逆手”に取って、食べると元気になれる気がするニンニク料理を楽しむ消費者たち。さらに、海外のメニューを選ぶことで食事だけでも“旅行気分”を味わっているようです。

 自宅での食事が増え、家庭では味わえない本格的なメニューを求める傾向も高まっているのかもしれません。

 皆さんはコロナ禍でニンニク料理を食べる機会は増えましたか? 栄養のある食事で体力を付けてコロナ禍を乗り切りたいものです。


【画像】コロナ禍で誕生した「新ニンニク料理」

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