大海原に突如現れる岩、岩、岩! 名前の由来は仏軍艦、「ベヨネース列岩」とは何か
2020年8月30日
知る!TOKYO伊豆諸島最南端の有人島「青ヶ島」からさらに南へ約65km行ったところに、海面から顔を出した岩礁「ベヨネース列岩」があります。フリーライターの県庁坂のぼるさんが解説します。
東京都に属する謎多き島の数々
東京都の離島には、どう見ても上陸できない島がいくつかあります。例えば、2006(平成18)年の映画『硫黄島からの手紙』でおなじみの硫黄島は自衛隊の基地が置かれており、基地関係者以外は基本的に上陸できません。日本最東端の島として知られる南鳥島も同様です。
南硫黄島も全島が天然記念物に指定されているため、こちらも勝手に上陸できません。なお2017年に学術調査が実施され、翌年にNHKスペシャル『秘島探検 東京ロストワールド』で放送され話題になりました。
南硫黄島のレアさを証明するエピソードとして、2004年に民間のプレジャーボートが座礁し、救助されるまで島に上陸していたことがありました。
「青ヶ島」からさらに南へ約65km
とにかくお金をいくら積んでもいいから、レアで交通手段のない東京都の島に上陸してみたい――そんなことを考えたときに、現実的に実行できるかもしれないのが「ベヨネース列岩」です。まぁ難易度は極めて高く、わざわざ上陸しなくてもいいのですが……
東京都の島にもかかわらず、なんとも異国情緒のある名前を持つ「ベヨネース列岩」。島とはいいますが、正確には岩礁群です。
その位置は伊豆諸島の南で、東京から約400km。最南端の有人島「青ヶ島」からさらに南へ約65kmの大海原にあります。海面から顔を出しているのは三つの大きな岩といくつかの小さな岩のみです。

あまりも小さな岩のため、発見されたのは1846年とさほど昔ではありません。名前は発見したフランス海軍の軍艦「J・R・バイヨネーズ」に由来しています。
フランス語の発音では「ベヨネーズ」の表記が近いのですが、どういうわけか国土地理院や気象庁では「ベヨネース」という表記となっています。

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