都内にひっそり残る「奇妙な墓石」の数々 中には架空人物まで……一体なぜ?
2020年8月15日
知る!TOKYOお盆の季節がやってきました。東京都内には、歴史的な人物をまつった墓がいくつも残されています。なかには実在しない者の墓まで……。ノンフィクション作家の合田一道さんが、さまざまな墓石とその歴史をたどります。
まるで「聖地巡礼」 人々の思いが宿る墓
2020年もお盆の季節が巡ってきました。ただ新型コロナの影響で、地方にある先祖のお墓参りへ行くのは控えるという人もいるかもしれません。
今回は、東京都内にあるちょっと風変わりなお墓を紹介します。
「ご注進」が口癖 魚屋の江戸っ子
まずは、江戸っ子の代表とされる一心太助(いっしんたすけ)。神田三河屋の魚屋といわれ、講談や小説、戯曲に登場します。
腕に「一心如鏡(いっしんかがみのごとし)」の彫り物をしている人気者。威勢が良くてけんかっ早く、正義感も強いが、相手が権力をカサに着た大名や役人となると、憤慨して懇意の旗本・大久保彦左衛門(おおくぼ ひこざえもん)の屋敷へ「ご注進」と叫んで飛び込みます。
そこで彦左衛門がまかり出て、一件落着という筋書きです。
太助の墓は、彦左衛門の菩提(ぼだい)寺の立行寺(りゅうぎょうじ、港区白金)にあります。
立派なあずまやのそばに「一心太助石塔」と刻まれた石塔があり、墓石に「一心放光 延宝二年十二月廿三日 サカナヤ太助」と記されており、江戸前期のものとわかります。
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