かつて「買い占め」で倒産した企業があった――コロナ禍のマスク騒動から振り返る
2020年4月27日
ライフ新型コロナ感染拡大の影響でいまだ買い占めが終わらないマスク。そんななか、過去にはあるものを買い占めて倒産した企業がありました。ルポライターの昼間たかしさんが解説します。
非ドラッグストアがマスクを売る現実
先日まで、都内あちこちのドラッグストアに行列ができていました。それは、供給が追いつかないマスクをどうにかして買い求めようとする人たちによるものでした。

1月末から本格化した新型コロナウイルス騒動で、店頭から姿を消したマスクを巡り、大きな波乱が起こりました。マスクを買い占めてインターネットを使って転売することで利益を得ようとする人たちが続々と現れたのです。
この事態を重く見た政府は、マスクの転売を規制。その結果、瞬く間に姿を消しました。それに続いて登場したのが、正規に入手されたマスクの高額販売です。
当初感染者数が急増した中国では、多くの企業がマスクの生産を始めました。その生産力たるや一週間に1億枚といわれるほど膨大で、それらが現地での騒動が沈静化した3月頃からあまり始めました。そうした余剰マスクを輸入して販売する業者が、続々と現れたのです。
いずれやって来る「しっぺ返し」
結果、東京では4月半ば頃からドラッグストアでもないのに店頭でマスクを販売する店が急増しました。その価格は50枚3000円など、輸入のために送料がかかるとしてもかなり割高。
しかし国内で生産量が急増したことや、中国の感染者数が減少し物流に回復の兆しが見え始めたことで、そのもくろみもついえようとしています。

在庫を少しでも高値で売り抜けようとしているのか、都内のあちこちで「マスクの露店が現れた」といううわさをよく耳にします。
そしてつい先日、筆者(昼間たかし。ルポライター)の事務所の近所にも露店が出現。しかし、誰も買っている様子はありませんでした。一時のような買いだめは避けられているようです。
やはり、多くの人が困っているときに買い占めてもうけようとすれば、「しっぺ返し」をくらうのだとしみじみ感じました。
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