新型コロナもなんのその? 東大と早慶が「オンライン授業」に難なく対応できる理由
2020年4月17日
ライフ新型コロナウイルス感染拡大で、授業のオンライン化が急がれる中、東大を始めとする都内有名大学の対応に注目が集まっています。教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。
オンライン授業の導入割合とは
新型コロナウイルス感染拡大で、全国の多くの大学は新年度の授業開始を遅らせています。
文部科学省が2020年4月10日(金)までにまとめた学校再開状況によると、通常の講義に代わってインターネットを介したオンライン授業を利用する割合は、
・国立大学:74.4%
・公立大学:41.6%
・私立大学:46.0%
となっています。
国立大学の数字が群を抜いて高くなっていますが、東京都内の有名大学は国公私立大学関係なくオンライン授業の導入にかじをきっています。
特に東京大学(文京区本郷)や早稲田大学(新宿区戸塚町)、慶応義塾大学(港区三田)は素早い対応を行っています。なぜこれらの大学は時勢を待たず、先手を打つことができたのでしょうか。
経験や実績を積んでいた東大
東京大学は都内の大学の中でも、オンライン授業を行うことをいち早く決めました。

オンライン授業は、手続きやシステム構築に時間がかかります。一朝一夕で始められるものではありません。しかし東京大学は2013年秋から、米スタンフォード大学などの海外の有名大学が参加する大規模公開オンライン講座にコースを提供するなど、これまでに経験や実績を積んできました。
東京大学が「学事暦通りに授業を行いオンライン化を推奨する」と言い切ったのは、ひと月前の3月18日(水)。その背景には、こうしたものに裏付けられていたからなのです。
とはいっても、長い歴史を有する東京大学でも初めての試みです。学生の専攻が決定した後期課程以降は、理系学部を中心に実践的な内容も多くなります。いつまでもオンライン講座1本で授業を消化できるとは思えません。
しかし学生に向けた総長メッセージで試行錯誤を重ねることを予想し、困難を乗り越えるために教員と学生の一致団結を呼びかけています。

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