キーワードは温泉や海辺? 知っておくべき「東京の注目スポット」ベスト10

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キーワードは温泉や海辺? 知っておくべき「東京の注目スポット」ベスト10

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松田優幸(消費者経済総研 チーフ・コンサルタント)

2020年も、東京には新たな施設や商業ゾーンが次々にオープンします。注目すべき施設はどこでしょう。またそれらに共通するキーワードとは? 消費者経済総研 チーフ・コンサルタントの松田優幸さんがカウントダウン形式でベスト10を紹介します。

2020年も、東京の「進化」が止まらない

 2020年も東京には、新たな商業施設や注目スポットが次々とオープンします。

温泉のイメージ(画像:写真AC)



 そのなかでも注目すべきスポットはどこか、消費者経済総研の独自調査に基づいて、ベスト10をランキング形式で紹介します。そして、各スポットに共通する、注目すべき「キーワード」とは何でしょうか? こちらも併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

浅草からスカイツリーまで、東西をつなぐ路面施設

●第10位

「東京ポートシティ竹芝」(港区海岸)です。

浜松町エリアと竹芝エリアをつなぐ歩行者デッキも整備される、「東京ポートシティ竹芝」(画像:東急不動産)

 オープン日は未定ながら、2020年中に開業を予定するオフィスタワー。40階建てのうち1~3階は商業ゾーンで、約20店舗が出店を予定しています。

 2~6階部分には、計約6600平方メートルにおよぶ緑に囲まれた開放空間「スキップテラス」が整備されます。段々畑のような造りのこのテラスは、飲食店を中心としたにぎわいの空間と連動します。西側では「旧芝離宮恩賜庭園」の池と庭園を、東側では「竹芝ふ頭公園」の海辺を臨める、水と緑を感じる立地です。

●第9位

「東京ミズマチ」(墨田区向島)です。

 オープン予定は2020年春。西側に広がる浅草エリアと東側の一大名所スカイツリーをつなぐ、東武スカイツリーラインの高架下を活用した路面型複合施設空間です。

 また南側の北十間川(隅田川の支流)と北側の隅田公園にも囲まれた、水と緑に恵まれた立地です。「水辺」を擁する憩い空間に12店舗とホステルが出店します。

●第8位

「応援村OUEN-MURA」です。2020年東京五輪・パラリンピックの開催に併せ、全国2000か所に設置される予定です。

 主催は、全国の自治体首長などでつくる「全国応援村実行委員会」。公園や広場など屋外の開放空間から地域のコミュニティースペースまで、大小さまざまな施設を会場として、「パブリックビューイング」や地元グルメが並ぶ屋台の飲食ブースが設置される予定です。

 まるでお祭りやフェスのような感覚で、見知らぬ人とも一緒に競技を応援する一体感を味わえるでしょう。

羽田空港直結の「天然温泉」が登場

●第7位

「国立競技場」(新宿区霞ヶ丘町)です。

 コンセプトは「杜(もり)のスタジアム」。全国の木材を使った建造は、木のぬくもりを感じられ、隣接する神宮外苑(がいえん)の木々とも調和しています。

 またスタジアム内に空気の流れを取り込む設計によって、風を感じられるのも新生・国立競技場の特長。五輪後には入場者以外にも外周路が開放されるため、散策を楽しむこともできる施設です。

 2019年12月21日(土)にオープン済みですが、五輪イヤーということでランクインしました。

●第6位

「羽田エアポートガーデン」(大田区羽田空港)です。2020年春オープンです。

 客室数1717室の大規模ホテルや、天然温泉の展望露天風呂、そして商業施設からなる複合施設です。商業ゾーンには約80店舗が出店予定。羽田が「飛行機に乗るための場所」から「来訪・滞在・宿泊を楽しむエリア」へと進化します。多摩川も見下ろせて、水辺を感じる空間でもあります。

ホテルやバー、天然温泉が整備される「羽田エアポートガーデン」(画像:住友不動産)



●第5位

「南町田グランベリーパーク」(町田市鶴間)です。

 2019年11月にオープン済みですが、同12月に同じ敷地内に「スヌーピーミュージアム」が遅れてオープンしたので、2020年注目スポットにランクインしました。

 スヌーピーミュージアムや商業施設に加えて、広大な鶴間公園と地続きの自然豊かな郊外空間です。都心の施設とはまた異なる魅力を持ったスポットであり、東京の違った一面を楽しめるスポット。「ぜひ訪れてほしい」という推薦の意味も込めて、ベスト5にランクインしました。

立川のホールは、ステージと屋外をつなぐ次世代型

●第4位

「ミヤシタパーク(MIYASHITA PARK)」(渋谷区神宮前)です。

 新型の公園と商業ゾーン、ホテルで構成される施設で、2020年6月にオープンします。「100年に1度」とうたわれる渋谷再開発の前半部分が、これにより出そろいます。

 2019年後半から年末にかけての渋谷パルコ、渋谷スクランブルスクエア、東急プラザと合わせて、やはり2020年も渋谷には注目です。渋谷再開発の前半部完成という点では、1位に匹敵するインパクトがありますが、すでにオープン済み施設が多いため4位となりました。

●第3位

「有明ガーデン」(江東区有明)です。

 4月オープン予定です。約200店舗の大規模な商業施設。「露天風呂」もあります。

 広大な芝生広場を含む6800平方メートルの「グリーンパーク」ではピクニックも楽しめ、大型イベントの実施も予定されています。「泉天空の湯」は3000平方メートルの広さの大型の温浴施設で、5種の内湯、2種の露天風呂など、全部で9種のスタイルがオープン予定。

 商業施設の周りには、全749室のハイグレードホテルや最大8000人収容の劇場型ホールも誕生します。そして翌21年には、総戸数1539戸の住宅への入居が開始し、「有明四季劇場」も開業するなど、「大きな街」が誕生となります。規模の大きさからベスト3入りとなりました。

●第2位

「グリーンスプリングス」(立川市緑町)です。

 4月10日から順次開業します。コンセプトは「空と大地と人がつながる」です。

屋外と屋内をつなぐ、次世代型の多機能ホールを擁する「グリーンスプリングス」(画像:立飛ホールディングス)



 目玉のひとつとなる多機能ホールは、2500席規模で多摩地区最大。ホールの後方を開放すると、屋内ステージと屋外ステージとがつながります。屋外でも楽しめる、開放感あふれる施設です。

 ホテルには「露天」の温水プールが。インフィニティプールという、温水面と空が一体となったデザインで、浮遊感というぜいたくを味わえます。

 昭和記念公園にも近い、広々した大空をあおぎ見ることのできる立地で、中央の広場を約40店舗のショップが囲みます。露天温水プール、ホテル、中庭と商業施設を擁し、さらに近隣の大きな公園とも融和という、空間の魅力性・独自性が評価され、堂々の第2位です。

最も注目すべき1位は、全長1.7kmの「新しい街」

●第1位

「下北線路街」(世田谷区)です。

 2020年にオープン順次予定。小田急線の東北沢駅~世田谷代田駅が地下化されたことに伴い、旧線路跡地に生まれる全長1.7kmの新しい「街」です。

 個性的なスポットやアイテムが続々と誕生するほか、地域の人々が参加したくなる仕掛けもあります。

全長1.7kmにおよぶ「下北線路街」のひとつ、「シモキタエキウエ」(画像:小田急電鉄)



 中でも注目なのは「温泉旅館」です。都心に突如登場するという点でも話題になるでしょう。さて、この街は、規模感や派手さはありませんが、商店や住まい、街の「新たなあり方」を示しているという点で、注目ポイントや楽しみな要素が多く、1位となりました。

各スポットに共通するのは、「開放感」や「水辺」

 さて、以上ベスト10の中に登場する「キーワード」を書き出してみると、「海辺」「川辺」「露天風呂」「温泉」「公園」「広場」「開放」「緑」などがあります。

「公園」「広場」「開放」「緑」は以前からキーワードになってきましたが、「海辺」「川辺」「露天風呂」「温泉」と、水系が多いのが、2020年の特徴とも言えそうです。

 インターネット通販などのEC(電子商取引)が拡大成長を続けるなか、リアル空間の商業施設は「すてきな環境」や「ワクワクする環境」、「ホッとする環境」といった環境で人々を引き寄せる必要があります。環境が魅力的であれば、「在宅でEC」ではなく「お出掛け」への動機づけになるはずだからです。

 商業施設の業界も変革期を迎え、空間や環境が一層重要になる時代が訪れています。未来を見据えた「リアル空間のあり方」を、これらの施設から、感じ取ることができるはずです。

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