東京で就職も、夫は転勤族で退職。そんな私が『82年生まれ、キム・ジヨン』を読んで気づいたこと
2019年11月8日
ライフ大学進学した女性のキャリア形成の現実について、ライターの宮野茉莉子さんが持論を展開します。
出産した途端、途切れたレール
現在30~40代の女性は、「女性でもいい大学に入って、大企業に就職を」といわれた世代でした。北関東の田舎に生まれた筆者も同様で、周囲には大きくわけて東京の大学、県内の大学、医療系の学校に進学、もしくは公務員に就職する友人に分かれました。
そのレールが続いたのも「出産」まで。子どもを産んだ途端、そのレールは途切れてしまったのです。大学に進学した筆者は、その後、東京で就職。結婚後、夫が転勤族のため、退職しました。

現在は未婚・非婚の人たちが増えていますが、まだ「結婚・出産が当たり前」といわれる時代。「大学、就職、結婚、出産」は、世間一般で言われる「乗っていれば幸せになれる安定のレール」のはずでしたが、途切れていると気付いたのは出産後でした。
産後「ママ」となった女性は、就職が一気に難しくなります。転職エージェントの話では、就職に「土日祝休み」「17時退社」「子どもの病気による急な休み」「子どもの人数」は大きなネック。数打ちゃ当たる作戦で行かなければ、正社員はかなり難しいとのことです。
ママの中には20代に正社員で勤務していた女性も多いため、安定や給与面を考え、「正社員に戻りたい」という声も少なくありません。それでも育児と家事の両立を考えれば、パートにならざるを得ません。「人生で一番稼いだのは20代かも」という声も思わず出てきます。
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