台風19号到来から考える――災害時における「首都バックアップ機能」の重要性とは?

東京でも多摩川が氾濫するなどの被害を出した台風19号。今後、このような災害に東京はどのように対応すればいいのでしょうか。フリーランスライターの小川裕夫さんが、首都バックアップ機能の重要性について解説します。


強まる災害への危機意識

 10月の3連休を襲った台風19号は、多くの死傷者と家屋の損壊といった多大な被害を出しました。

東京で災害が起きたイメージ(画像:写真AC)

 台風19号による被災者の支援・復旧作業は、これからです。特に甚大な被害が出た北関東や新幹線が水没したことで交通機関が麻痺している甲信越地方の復旧が急がれ、台風19号が過ぎ去っても予断を許さない状況が続いています。

 一方、3連休明けの東京は、おおむね平常通りの生活に戻っています。今回の台風19号では、多摩川の氾濫をはじめ東京都内でも水害が発生しています。また、一部の地域では停電や断水が起き、都民の生活にも支障をきたしました。

 それでも東京だけにフォーカスすれば、防災インフラが整えられたこともあり東京の復旧は早かったといえるでしょう。

 2011年の東日本大震災を機に、防災・減災への意識は着実に変化しています。それは、官公庁だけではなく、民間企業や一般市民にも浸透しています。今回の台風19号では、事前に鉄道各社が計画運休を決定。コンビニやスーパーといった商店なども休業しました。これらは台風に備えた対策といえます。しかし、今後も災害は起きます。今回の教訓を糧にして、さらなる安全対策が求められるでしょう。

 今後に起きる災害がどのぐらいの規模なのか? 東京が乗り切れるか否か? は誰にも予測できません。そのために、常に備える必要があります。特に、東京は世界屈指の国際都市です。東京が機能不全に陥れば、日本国内はもとより海外にも影響を及ぼします。

 そのため、政財界からは東京が機能不全に陥ることを想定して、事前からリスク回避術を模索する動きがあります。特に検討されているのが、東京の「バックアップ機能」です。東京のバックアップ機能を求める声は、2011年の東日本大震災以降から強くなっています。そうした声が高まるのは、災害への危機意識が強くなっている裏返しともいえます。

真っ先に手を挙げたのは大阪府と大阪市


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