鼓膜でなく「骨」を通して音を聞く「骨伝導イヤホン」 音楽鑑賞のメリットデメリット

2019年9月17日

ライフ
ULM編集部

鼓膜を介さずに耳近辺の骨を通して音を聞く「骨伝導イヤホン」。近年、音楽用製品の性能が進化し、注目が高まっています。骨伝導で音楽鑑賞をするメリットとデメリットを検証してみました。


骨伝導とハイレゾ対応イヤホンで音を聞き比べてみた

 では、音質についてはどうでしょうか。骨伝導イヤホンとハイレゾ対応イヤホンで音楽を聞き比べてみました。

有線タイプの骨伝導イヤホン装着イメージ(画像:BoCo)

 これについては、高音質音源用に技術を駆使して作られたハイレゾ対応イヤホンの方が、ディテールや奥行きなど音質面で勝っています。記者が使用しているハイレゾ対応イヤホンと比べて、低音部の振動にも骨伝導イヤホンは物足りなさを感じました。音質の遜色は、使用製品によっても異なります。

 しかしながら、骨伝導イヤホンを初めて使ってみたとき、思った以上に高音から低音まで音の広がりを感じたのも事実。BoCoの製品は、再生周波数帯域4Hzから40000Hzの広帯域と音質を実現しています。ソニーのオーディオ事業部で開発・設計を行っていたメンバーが開発に携わっているそうです。ちなみに、発売中のソニーのハイレゾ対応のイヤホン(2万円代)においても、再生周波数帯域が4Hzから40000Hzの製品がありました。

 WHO(世界保健機関)とITU(国際電気通信連合)が2018年3月、音響機器の製造や使用に関する新国際基準を発表しました。これは、スマートフォンなどの個人用音響機器の利用や娯楽施設等で大音量の音を聞き続けることで、難聴になるリスクが高まるというレポートに基づくものです。

 WHOは、現状のままでは世界の若者(12~35歳)の半数近くに当たる11億人が難聴に陥る危険性があると警告。同事務局長のテドロス・アダノム氏は、「失った聴力は元には戻らないことを理解しなければならない」と注意を呼びかけています。

 骨伝導は鼓膜を使わないため、難聴リスクを減らせるのか、あるいは耳への負担を少しでも軽減できるのかについて調べてみました。しかし、骨伝導でも大音量によってダメージを受ける内耳の「蝸牛(かぎゅう)」に振動が伝わるため、難聴リスクを減らすという医学的エビデンスは見つかりませんでした。

 BoCoの製品開発担当者は、「周囲の音が大きいところで音楽を聴こうとすると、自然と音量も上がってしまいがちな中、骨伝導イヤホンを使えば音量を過度に上げなくても聞きやすいです」と話します。使用しているうちに音がさらによく聞こえるようになり、ボリュームダウンにつながったとの声も寄せられているとのこと。

完全ワイヤレス機構と小型化、進化の続く骨伝導


形状もいろいろ、骨伝導イヤホン(9枚)

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