話題の「スマホ決済」 ユーザの4割が「不満」に思うワケ
不満層の7割以上の利用頻度も低下 人材サービスのエン・ジャパンの調査子会社、インサイトテック(新宿区西新宿)が同社提供のサービス「不満買取センター」のユーザーを対象に行ったインターネット調査で、スマートフォンを使ったキャッシュレス決済(スマホ決済)に対して約4割の人が「不満」を感じていることがわかりました。 近年、スマホ決済がキャッシュレス化を加速させている(画像:写真AC) 調査結果は、同サービス上に投稿された、1826件の「スマホ決済に関する不満」を分析したもの。「不満」の内訳は「怒り」が13%、「嫌気」が26%でした。 スマホ決済に関する不満度(画像:インサイトテック) また、「怒り」「嫌気」を感じた人の7割以上がスマホ決済を利用しなくなったり、利用頻度を減らしたりしていることも分かりました。加えて、「不満」が低い人でも7割が同様の結果となりました。 不満が低い人でも7割がスマホ決済についてネガティブな印象を持っている(画像:インサイトテック) インサイトテックによると、「不満」は具体的なサービス名のほか、決済の「セキュリティ」や「不正利用」、「被害」、「店員」などに対して寄せられたとのこと。 具体的なサービス名を除く、「不満」を感じた人たちが使った主な単語(画像:インサイトテックのデータを基にULM編集部で作成)「不満買取センター」で分析された、意見タグ「○○ガ▲▲」のうち、件数が多いもの(画像:インサイトテック) また、ポイント付与や利用方法などに関する「不満」も多かったといいます。 「不満はイノベーションの種」「不満はイノベーションの種」 インサイトテックの担当者に聞きました。 ――今回の結果について、どのように考えていますか。 スマホ決済はお金に関することですから、ユーザーは大変敏感になっているのです。そのため、サービスに対して「極めて高い満足度」を求めていることが分かります。 ――今後、「不満」の数値はどのように変化するのでしょうか。 サービスの定着とともに改善していくでしょう。これはスマホ決済だけにいえることではありません。利用方法がユーザーによく理解されていないと、不満の声は一定数出てくるのです。その背景にはサービスに対する漠然とした不安や不満があります。 他のサービス同様に、スマホ決済が社会インフラとなったとき、これらの不満は消え、問題なく使われていくでしょう。「不満はイノベーションの種」という言葉があるように、サービスは日々進化していくものです。 ※ ※ ※ スマホ決済の社会インフラ化が急がれています。
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