今年の年末年始は帰省する?しない? コロナ禍で激変した「おみやげ事情」最前線とは

引き続き警戒が必要な新型コロナ禍。2021年冬、ふるさとへの帰省を迷っている人も少なくないでしょう。帰省の際に欠かせないアイテム「お土産」も、コロナ禍でさまざまな変化を遂げているようです。


変異株が確認、どうなる年末年始

 12月になり、2021年も残すところあと少しになりました。

 この年末年始に帰省を検討している人の割合は53.1%。2020年に帰省した人の割合(21.8%)と比べて増えていることが分かります(※フタバ社が全国の20~50代500人を対象に調査実施、2021年11月30日に発表)。

帰省に欠かせないものと言えば、なんと言ってもお土産(画像:写真AC)



 ただ、11月30日(火)になって新型コロナウイルスの新たな変異株(オミクロン株)が国内でも感染確認されたことなどから、帰省してよいものかと迷っている人も少なくないかもしれません。

 コロナ禍以前、帰省が当たり前だった頃、欠かせないアイテムと言えばご存じ「お土産」でした。特に多くの地方出身者が住まう東京では、東京駅や羽田空港などのターミナル拠点には多彩なアイテムが並んでいます。ただコロナ禍以降、お土産のあり方にも変化が生じているようです。

「土地の産物」から生まれた土産の歴史

 お土産の現状を知る前に、まずはその起源を見ておきましょう。お土産の発祥は、神社仏閣への参詣と深い関わりがあります。

 日本経済研究所 地域未来研究センター(千代田区大手町)が公開している論文によると、「みやげ」の語源として考えられているのは、神の食事を入れる容器「宮笥(みやけ)」。

大正9年出版『絵本江戸土産.上』(画像:国立国会図書館デジタルコレクション)



 人々はこの神の食事のことを「神饌(しんせん)」と呼び、生鮮品・お菓子などを供えました。そして神事のあと、その場にいなかった人々のために持ち帰ったというわけです。

 さらにお土産文化が発達した大きな要因は、江戸時代のお伊勢参りだったとされています。誰もが気軽に旅へ出られるわけではなかった当時、村人皆でお金を出し合い、代表者が参詣する仕組みがありました。その際に代表者は、現地の品を村人たちのために持ち帰ったのです。

 そうした背景があり、日本各地の神社仏閣の周辺を中心に、お土産の品々は次第に増えていったようです。

超定番の東京土産、新たな試み

 旅行へ行ったとき、また帰省をするとき、家族や友人のために持って帰るお土産。違う土地の文化を感じさせて人々を楽しませてきた歴史がありますが、2020年からの新型コロナウイルス感染拡大では大きな打撃を受けました。

 旅行や帰省、出張をする人が激減し、また海外からの訪日客もゼロとなったことで、ホテル業界や飲食業界と同様に苦境に立たされたのです。

 製造に携わってきたメーカー各社が苦戦を強いられるなか、新たな方法で売り出される例も見られました。

 その最たる例が、東京土産ナンバーワンを誇る「東京ばな奈」です。バナナカスタードクリームとスポンジケーキの優しい味わいで、長年愛され続けているお菓子です。

全国のセブン-イレブンでの発売を伝える「東京ばな奈」のリリース(画像:グレープストーン)



 東京土産なので東京でしか買えなかった東京ばな奈は2020年4月、発売30年目にして初となるインターネットでの通販を期間限定で実施。さらに全国のセブン-イレブンでの発売にも踏み切りました。

 コロナ禍でなかなか東京へ来られない人はもちろん、普段なら東京土産を買う機会のない都民にとっても、“ファースト東京ばな奈”購入のきっかけとなる試みとなりました。

ネット活用、スマートなお土産購入

 私たち消費者にとってコロナ禍では、お土産の買い方に関しても新たな選択肢が増えました。

 一例として注目したいのは、JR東日本のオンラインショップサービス「ネットでエキナカ」です。

 これは、事前にインターネットで商品を予約注文しておけば、改札内の店舗ですぐ受け取れるというサービス。エキュート東京や、グランスタ丸の内といったなどの人気商品を購入するのにも大変便利です。

 さらにエキュート品川では2021年12月から、予約した商品をロッカーで受け取れるサービスも試験的に開始しました。

エキュート品川で始まった「商品受け取りロッカー」の設置場所(画像:JR東日本クロスステーション)



 時間がないなかエキナカで慌ててお土産を探すのではなく、事前にじっくり選んで決めたい人、また密になるのを避けたい人にとっては好都合でしょう。

 こちらは以前からあったサービスではあるものの、あらためてその利便性が見直されています。

帰省の代わりに贈る「帰省暮」

 また、東京に住んでいる人に関係の深そうなお土産文化「帰省暮(きせいぼ)」なるものも登場しています。

「帰省」と「お歳暮」を合わせたコロナ禍で誕生した言葉で、直接会いに行けない家族・親戚・友人へ、お菓子などを贈ることを意味します。

 お取り寄せ情報サイトおとりよせネットが2021年夏に実施した調査によると、夏の帰省を控える、あるいはまだ決めていない人のうち「帰省暮を贈りたい」と答えた割合は52%に上りました。

 また、帰省暮の購入場所は百貨店・デパート(52%)よりもネット通販(78%)が人気。コロナ禍ならではの選択と言えそうです。

帰省先の実家のイメージ(画像:写真AC)



 従来、お歳暮は会社のお得意先や恩師に贈るだけで実家の家族には贈っていなかった、という人にとっても、こんなときだからこそ感謝の気持ちを込めて「帰省暮」を選んでみるのも良いのではないでしょうか。

 このように、コロナ禍ではお土産を売る側にも買う側にも変化が生まれています。私たちのライフスタイルやワークスタイルの転換期となった新型コロナ禍。新たに生まれたお土産文化も、今後一定程度は定着していくのかもしれません。


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