目黒区「みどり湯」はこじんまりしたサウナと独特のペンキ絵がとっても魅力的なスポットだった【連載】TOKYO銭湯ザンブリコ(20)

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目黒区「みどり湯」はこじんまりしたサウナと独特のペンキ絵がとっても魅力的なスポットだった【連載】TOKYO銭湯ザンブリコ(20)

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島本慶

コラムニスト、ミュージシャン

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ソーシャルディスタンスな散歩を満喫したら、街角の銭湯でザンブリコ――。散歩と銭湯巡りをこよなく愛するコラムニストの島本慶さんが、東京の魅力的なコースへとお連れします。第20回は、目黒区の自由が丘駅からスタートです。

緑道のベンチには多くの人が

 ソーシャルディスタンスな散歩を満喫したら、街角の銭湯でザンブリコ――。散歩と銭湯巡りをこよなく愛するコラムニストの島本慶さんが、東京の魅力的なコースへとお連れします。第20回は、目黒区の自由が丘駅からスタートです。

※ ※ ※

 東急東横線は自由が丘駅。このあたりの街並みというか、駅をとり囲む商店街と飲食街を探索してみたくて出掛けてきました。

 まずはロータリーのある正面口に出て、ロータリーをくるり。いやぁどこに向かおうか迷いながらもウロウロしていると、何かそそられる横町だらけです。

 おぉっと緑道みたいなのがあります。でも緑道というか、公園というか、道の両側はベンチだらけ。大ぜいの人がそのベンチに座ってくつろいでいます。

 何々? 九品仏川緑道ってのか。九品仏川で「くほんぶつがわ」ね。じゃあやっぱり昔は川で、それを暗渠(あんきょ。地下水路)にしてんのかねぇ?

 そこをしばらく徘徊(はいかい)して、今度は駅の反対側のゴチャゴチャした飲食街をウロチョロ。へーえ、こっち側は自由が丘っぽくないそそられる居酒屋さんがありますなぁ。

住宅街にポツンとある銭湯

 16時半頃だったので、ピーカンの空が徐々に薄暗くなり始めます。

 居酒屋さんも、そろそろ準備を始めている雰囲気。さあて、それまでひとっ風呂ってんで私は駅の北口側へ。

 飲食街が並ぶ路地を抜けて、ちょいと広めの車道へ出ます。そこを右へ。ちなみに左は東横線のガード。しばらく歩いて行って、信号を渡りさらに歩きます。

 左側に大きなスーパーというか、家電やおもちゃを売っている「LABI LIFE SELECT 自由が丘」という店があって、そこを通りすぎて、ふと空を見上げると……

 おぉ? 青空にクッキリと満月が! これはスバラシイとしばらく立ち止まって見てしまいました。で、まぁふと左に入る路地をのぞくとありましたよ、みどり湯(目黒区緑が丘)っつう銭湯が。

目黒区緑が丘にある「みどり湯」(画像:島本慶さん制作)



 そうなんですよ。このあたりは銭湯っつうとここくらいしかないんです。こんな住宅街にさりげなくポツンとあるんですな。

 というわけで、げた箱に靴を入れてフロントの若いお兄さんに480円を払います。ちなみにサウナもあって、それはプラス200円だそうです。

富士山の絵は誰が書いたのか?

 脱衣場に入ると、いやぁこじんまりしていていい感じ。ん? ロッカーって100円戻りの? まてよ、あるかなぁ? こりゃ両替しなきゃとフロントに戻り、お兄さんにくずしてもらいます。

目黒区緑が丘にある「みどり湯」(画像:(C)Google)



 さてと、洗い場もこじんまり。カランの数は16個ねぇ。

 え? サウナは4人まで? でも正面にはドーンと富士山の絵が。でもナカジマ(中島盛夫)さんのサインはないし、マルヤマ(丸山清人)さんのタッチでもないし。

 この絵はきっと女性の絵師の仕事だな? などと思いつつカランを確保して、体を洗います。そういえばここには無料のボディーソープやシャンプーリンスが置いてないのね。まぁいいや、せっけん持ってるし。

 さっぱりしてからジェット湯で体をほぐします。あ~いい気持ち。ここ軟水みたい。

 でもサウナ入る人は大変だね、4人しか入れないってのは。でも並んでないところを見ると、みんな心得てるみたい。

 しっかり体を温めてから、シャワーで流し、タオルをよおく絞ってから頭と体をフキフキ。

お見事な満月を発見

 脱衣場に上がると、若者がドライヤーを使ってますよ。20円で4分。まぁ私は乾いたタオルで拭けばドライヤーは必要無いか。

 さてと、身支度を整えてフロントへ。富士山を描いた絵師の名を確認しようと聞いてみると、名前は忘れたとのこと。

目黒区緑が丘にある「みどり湯」(画像:島本慶さん制作)

 外に出ると、すでに暗くなっております。

 駅に戻りつつふり返ると、少し位置がずれててもお見事な満月! 後で知ったんですが実はこの翌日が本当の満月でした。

 こりゃあ生ビールがウマイぞぉ! なんて口元を緩めながら北口側の飲食街へ。

 おやおや、みーんな明かりがともってますよ。アリャリャ、どこもおじさんたちでいっぱいじゃないの。

 どこか入れないかなぁ? えー! 生ビール19時半まで一杯190円。ここでいいや、入ろ入ろっと。

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