「本当に効果あるの?」 SDGsをつい疑ってしまう人が知るべき過去と創造すべき未来
2021年11月26日
ライフ2015年9月に国連総会で採択されたSDGsは近年、大きな広がりを見せています。しかしその裏にはさまざまな思いがあることも事実です。文殊リサーチワークス・リサーチャー&プランナーの中村圭さんが解説します。
「またか」の声に応えるために
最近、テレビや雑誌でSDGs(持続可能な開発目標)という言葉や、17の目標を掲げたカラフルなアイコンをよく見掛けます。

世界では気候変動や生物多様性の喪失(生き物の絶滅)など、人類が存在し続けるための基盤となる地球の限界(プラネタリー・バウンダリー)に達しつつあり、それに対処するため、SDGsは2015年9月に国連総会で採択されました。
目標の期限は2030年。現在、先進国の企業や団体が脱炭素、脱プラスチック、脱フードロスといったSDGsの取り組みを推進し、さらに消費者も
・エコバッグを使ってレジ袋を貰わない
・野菜や食品をできるだけ食べ切る
・プラスチック製のストローや使い捨て容器を使わない(使っていない商品や店舗を選ぶ)
といった、身近でできるSDGsの取り組みを実行するようになっています。
環境保護や社会貢献と聞くと
「またか」
「本当に効果があるのか」
と考える人も少なくないでしょう。「またか」と考えるのは、過去にはこのような取り組みがキャッチフレーズを変えて繰り返されてきたからです。
企業が環境保護などの社会貢献の取り組みを行うCSR(CSRの言葉自体は2000年代から頻繁に使用)は、バブル期から推奨されてきました。企業が山に木を植えだしたのもこの頃です。
1990年代からは地球に優しいという意味で「エコロジー」が言われるようになり、環境に配慮した商品の開発が活発化しました。さまざまなエコ商品が流通し、消費者の消費行動も変化するようになります。
1990年の「ザ・ボディショップ」の日本上陸はエシカル消費という概念を日本に持ち込みました。フェアトレードや自然環境の保護をうたう同社の企業理念は、同社の商品の価値にも付加されました。
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