乃木坂46のCDジャケット撮影地 「国立新美術館」は、なぜ所蔵作品をいっさい持たないのか?

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乃木坂46のCDジャケット撮影地 「国立新美術館」は、なぜ所蔵作品をいっさい持たないのか?

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成田愛恵(チアライター)

人気アイドルグループ乃木坂46。彼女たちのCDアルバム・ジャケットにも登場した「国立新美術館」は、独創的な展覧会を行うことでも有名です。あらためて、同館の魅力をチアライターの成田愛恵さんが紹介します。

人気アイドルグループを生んだ“聖地”

 乃木坂から生まれたアイドル「乃木坂46」。東京には、彼女たちにちなんだ場所がたくさんあります。

 グループ名の由来となった乃木坂、メンバーが成人式を行う乃木神社、例年ライブ会場となる明治神宮野球場、代表曲のひとつ『君の名は希望』が発車メロディーの乃木坂駅……。

港区六本木にある国立新美術館(画像:写真AC)



 そんな「乃木坂な風景」のひとつにCDジャケットの撮影地「国立新美術館」があります。今回は国立新美術館のどこでCDジャケットが撮影されたのか、またどんな美術館なのかを紹介します。

CDジャケットに登場する国立新美術館の風景

 国立新美術館は乃木坂46のセカンドアルバム『それぞれの椅子』のジャケットに登場します。5種類あり、いずれも国立新美術館で撮影されています。

・それぞれの椅子【初回仕様限定(CD+DVD)盤 Type-A】/【通常盤】:館内エスカレーター
・それぞれの椅子【初回仕様限定(CD+DVD)盤 Type-B】:館内階段
・それぞれの椅子【初回仕様限定(CD+DVD)盤 Type-C】:1階ロビー
・それぞれの椅子【初回仕様限定(CD+DVD)盤 Type-C】:正面入口前

黒川紀章がデザインした国立新美術館

 国立新美術館は港区六本木にあります。最寄り駅は東京メトロ千代田線の乃木坂駅。幹線道路から少し離れた、静かで木々が茂る自然豊かなスポットにあります。

 2007(平成19)年に日本で5番目の国立美術館として開館し、2018年に来館者数が3000万人を突破しました。企画展や巡回展の会場となっているほか、日本美術、書などの公募展、芸術大学の合同卒業展覧会なども開催されており、多様な芸術が集まる場所となっています。

 2021年2~4月には「セブンプレミアム」のパッケージデザインやユニクロのロゴデザイン、国立新美術館などを手掛けたデザイナーの作品を一堂に集めた「佐藤可士和展」がSNSを中心に話題となりました。

 また同年12月まで、『エヴァンゲリオン』シリーズや『シン・ゴジラ』などを手掛けた映画監督・庵野秀明氏の展覧会が開催中です。

2021年11月現在、開催中の「庵野秀明展」ポスター(画像:庵野秀明展広報事務局)



 設計は数多くの美術館を設計している黒川紀章(1934~2007年)。コンセプトは「森の中の美術館」で、建物の南側はガラス張りになっており、「それぞれの椅子 Type-D」のジャケットにもある、美しく波打つカーテンウォールが特徴的です。

 晴れている日には館内に日差しが差し込み、太陽の動きとともに移り変わる木々の様子を楽しめます。

なぜ? 「コレクションを持たない」美術館

 一般的に美術館で行われる展覧会には、企画展のほか、館が所蔵する作品を展示する「常設展」や「コレクション展」があります。美術館ごとの収集方針や地域性、学芸員の企画によって、個性があるのが常設展の特徴です。

 しかし国立新美術館には所蔵するコレクションの展示はありません。なぜなら国立新美術館はそもそもコレクションを所蔵していないからです。

国立新美術館やそごう美術館などで開催された「ミュシャ展」(画像:そごう・西武)



 国立新美術館ウェブサイトには活動方針として、

「国立新美術館は、コレクションを持たず、国内最大級の展示スペース(1万4000平方メートル)を生かした多彩な展覧会の開催、美術に関する情報や資料の収集・公開・提供、教育普及など、アートセンターとしての役割を果たす、新しいタイプの美術館です」

とあります。

 そのため12の展示室内は壁や仕切りがない広い空間になっており、企画によって壁の配置や導線を自由自在に組み立てられます。

 大きな作品を展示できるため、2017年のアルフォンス・ミュシャ(1860~1939年)の回顧展「ミュシャ展」では高さ6m、幅8mの<連作:スラヴ叙事詩>全20点が初めてチェコ国外で一堂に会しました。

買い物や食事も楽しめるお出かけスポット

 国立新美術館で楽しめるのは美術鑑賞だけではありません。ショップやカフェも充実しています。

国立新美術館の航空写真(画像:写真AC)



 地下1階にあるミュージアムショップ「スーベニアフロムトーキョー」には、国立新美術館のオリジナルグッズや関連書籍などがあります。

 ほかにもデザイナーやアーティストが手掛けたアクセサリーやバッグ、Tシャツなどのアパレルグッズ、お椀やお皿などの食器や手ぬぐいといった、日々の暮らしに気軽にアートを取り入れられる商品も多数取り扱っています。

 食事スペースは4か所。

 地下1階のカフェテリアではハッシュドビーフやパスタなどの食事ができます。1階のエントランスにはカフェがあります。コーヒーや紅茶のほか、サンドイッチやデニッシュなどの軽食が充実。

 展覧会に訪れたときはもちろん、近くを訪れたときにふらっと立ち寄り、美術館の雰囲気を楽しみながらゆっくり過ごすことができます。

 館内中央にそびえるふたつの円錐形のコンクリートの塊、通称「コーン」にはカフェとレストランがあります。

 小さい方のコーンは建物の2階にあたり、スイーツやコーヒーを楽しめるカフェです。大きい方のコーンは建物の3階にあたり、フレンチレストラン「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」があります。ランチコース、ディナーコースのほか、アラカルトやデザート、ワインを楽しめます。ディナーの時間帯にはカーテンウォールのガラス越しに夜景を見ることも。

建築ガイドアプリも充実

 国立新美術館が提供している建築ガイドアプリ「CONIC」は、建築の見どころを写真付きで紹介しており、家にいながら館内の様子を見られます。

 遠方に住んでいる人や新型コロナウイルスの感染拡大により外出を控えている、という人は、ぜひこのアプリを利用してみてください。

 そして新型コロナが収束したら、ぜひ美術館を訪れて、アートも楽しんでみてくださいね。

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