五輪まで5か月 都心にできた「晴海選手村」という奇跡の無人地帯を歩く
2021年2月24日
お出かけ来る東京五輪に向けて作られた晴海の選手村マンション。その現状をウオッチするために、フリーライターの山本肇さんが歩きました。
期間限定の無人地帯
東京五輪をめぐる話題が毎日のように報じられています。そんななかで気になるのは、晴海(中央区)に建設された選手村の動向です。
選手村として使った建物を分譲マンションとして転用する計画「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」は、立ち上げ当初から大きな話題となりました。その背景には、2012年のロンドン五輪で選手村を改装した新しい街「イーストビレッジ」が人気を呼んでいたことがあります。
晴海フラッグの構想はイーストビレッジを超えるもので、インフラに水素を利用します。エリア内には水素ステーションを整備するとともに、地下のパイプラインを使って各建物に純水素型燃料電池を供給。
さらに各戸にはパナソニックの家庭用燃料電池「エネファーム」を設置し、各家庭の電気が発電されます。また人と車の導線も区分するなど、広大な土地を使ったこれからの街づくりを探るための実験的な新都市として構想されています。
しかし東京五輪が延期されたことで、選手村としての利用、住戸としての入居はともに延期に。最近では不動産関係者による見解も複雑化しています。
今後どうなるかわかりませんが、晴海フラッグは街歩きの視点から見れば興味深いエリアです。なにしろ、都心で「人口1万2000人規模の建物が並ぶ無人の街」が存在しているのです。
今でなければ、こんな奇跡を見ることはできません。というわけで、人ごみを避けつつ足を運んでみました。
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