港区に行くなら「大使館」を巡ろう! 異国情緒あふれる外観に思わずウットリします

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港区に行くなら「大使館」を巡ろう! 異国情緒あふれる外観に思わずウットリします

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岩本信彦

フリーランスライター

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東京・港区内にいくつも立地している各国の大使館。外観を眺めるだけでも異国情緒を味わえそう。お出かけのついでに足を延ばしてみるのはいかがでしょうか。

港区に集中! さまざまな大使館

 東京・港区といえば麻布や赤坂、青山、白金、高輪と高級住宅街を擁することで知られるエリアですが、併せて大使館が多いことでも有名です。

 港区エリアには外国人居住者が多いことからも、その事実には納得がいきます。また、「大使館」と一言で言っても、国ごとに規模や趣も異なります。

さまざまな国旗(画像:岩本信彦)



 アメリカなど世界的に影響力がある大国の大使館は、周辺が警察官で固められており、仰々しさを感じる一方、パッと見では一国の大使館とは気づかないような大使館も存在します。

 そこで本記事では、大使館が多い港区を中心に、筆者が実際に散歩をしてみて気になった大使館やその周辺について紹介していきます。

1. クウェート国大使館

 まず紹介するのは中東の国・クウェートの大使館(港区三田4)。ユニークな外観で有名な大使館です。

 クウェート大使館は、丹下健三氏の建築物として広く認知されていますが、筆者は国道15号沿いを歩いているときにその存在に気づきました。

 というのも、どうやら再開発の影響で、手前にあった建物が取り壊され、遠くからでもよく見えるようになったため、国道15号沿いから発見することができたようです。

 大通りからチラッと建物の上部が顔をのぞかせていて、その特徴的な見た目に二度見してしまうほどの衝撃を受けました。

 そして筆者がなにより驚いたのが、1970(昭和45)年に建築された建物だということです。50年も前に、これほど前衛的な建築物があったとは……。

 また近年では建て替えのニュースが出ましたが、2021年現在は着手されていません。

 いつ工事が始まるかはわかりませんが、ひと目見てみたい人は早めに訪問してはいかがでしょうか。

2. 中国大使館

 筆者が初めて中国大使館(港区元麻布3)の存在に気づいたのは、六本木ヒルズから広尾へ向かう途中でした。

 何気なく散歩をしていたところ、麻布消防署を通過したあたりから警備の姿が目立つようになります。周辺の警備が手厚く、一体何の建物だと思っていましたが、その背後に見える壁に中国国内の自然風景があることで、なるほどと納得したのです。

数多くの大使館が立地している東京・港区(画像:写真AC)



 赤坂のアメリカ大使館を除けば、これほど厳重な警備の大使館は他に見当たらないのではないでしょうか。

 中国大使館は国内でも最大規模の大使館。堂々たる風格を誇っています。

3. スペイン大使館

 東京メトロ六本木一丁目駅から、スペイン坂を数分登ると見えてくるのがスペイン大使館(港区六本木1)です。

 外壁にはツタが茂っており、非常に趣があります。高台に位置する大使館が多く、城山、仙石山といった高級住宅街として名を馳せたエリアで、どこか品のある雰囲気です。

 はす向かいにはスウェーデン大使館が位置しており、こちらもどこかヨーロッパの趣です。ヨーロッパの趣の大使館を眺めに、ぜひ訪れてみてください。

4. フィジー大使館

 港区内でも比較的有名な交差点のひとつに「飯倉」があります。

 入り組んだ地形が特徴の飯倉の交差点ですが、特に注目すべきなのが、フィジー大使館(港区麻布台2)の入る「ノアビル」です。

飯倉交差点にあるノアビル(画像:(C)Google)



 筆者も飯倉を通るたびに、ノアビルは面白い外観のビルだな、と思っていましたが、どうやらオフィスビルのようで、一般の方が入る機会は少ないでしょう。

 ノアビルは、黒い円筒形をしており、根本部分はレンガでできています。不思議なアーチ型の入り口とマッチして実にミステリアスな雰囲気です。この周辺では、ひときわ異彩を放っているので、すぐに分かるはず。

 フィジー大使館の入るノアビル周辺はロシア、モルディブ、カザフスタンとさまざまな国の大使館が密集しているエリアなので、飯倉周辺に立ち寄った際は、複数の大使館を一度に見るチャンスです。

5. オーストラリア大使館

 港区の大使館は主に麻布エリアに集中していますが、そんな中でオーストラリア大使館(港区三田2)は三田エリアに位置しています。

 大使館の位置する日向坂は落ち着いた雰囲気で、もともとは大名の下屋敷があった高級住宅街。歴史ある建造物も残っているので、歴史が好きな方は散歩してみるだけでも楽しいでしょう。

日向坂(画像:写真AC)



 日向坂の位置するエリア内で特に有名なのが、綱町三井倶楽部(つなまちみついくらぶ)、通称・三井倶楽部 (みついくらぶ)です。旧三井財閥が、迎賓館として大正時代に建造したのが始まりとされています。

 綱町三井倶楽部は、普段一般には公開されていないため、外からしか眺めることができませんが、庭園付きの西洋建築で、華やかな雰囲気が特徴です。

 まさに「大正ロマン」といった雰囲気の建物なので、歴史好きの人はオーストラリア大使館を眺めるのとともに、古き良き時代に思いをはせてみてはいかがでしょうか。

外観の撮影は基本的にNG

 メジャーな大使館を中心に紹介しましたが、言わずもがな今回取り上げた大使館は全体のほんの一部に過ぎません。東京にはさまざまな大使館が集まっています。

 イベントなどで開放されない限り、基本的に一般の出入りは認められていない大使館ですが、外観を眺めるだけでも充分に楽しめます。

 そんな楽しい大使館めぐりですが、ひとつだけ注意点が……。

 それは、基本的にどの大使館も撮影が禁止されていることです。警察官がいるような場所であれば、なおさら気をつけましょう。

 ルールを守って楽しい大使館めぐりをどうぞ。

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