店主が貫く頑固一徹ラーメン道 高田馬場の伝説「べんてん」の鮮烈な記憶【連載】ラーメンは読み物。(4)

雨後のタケノコのごとく生まれ、そして消えてゆく都内のラーメン店。そんな激しい競争を勝ち抜いた名店を支える知られざる「エネルギー」「人間力」をフードライターの小野員裕さんが描きます。


伝説の高田馬場店

 私(小野員裕、フードライター)が「べんてん」に出合ったのは30年ほど前になります。

 高田馬場の神田川沿いにポツンとたたずんだ風情は、どこか町中華を思わせる雰囲気の店でした。当時は客もまばらでしたが、ここのラーメンとつけ麺を食べたとき、その力強いおいしさに圧倒されたのを記憶しています。

 開店から3年ほどで評判を呼び、いつしか行列の絶えない人気店となりました。

 店主の田中さんはもともとサラリーマンでしたが、諸事情で実家の中国飯店を継ぐことになり脱サラをしました。

 レストラン業は順調なものの、多くの調理人やフロアの従業員をかかえ、長らく職人兼社長として営業していましたが、人を使うことの難しさを感じ、閉店することに。

 それからしばらくして、誰にも気を使わずひとりで店をやりたいという思いが芽生えます。

オープンは約30年前

 田中さんは子どもの頃から料理好きで、また方々の店を食べ歩いていたことから、実家での調理経験を生かし、大好きなラーメン屋を開業することを決意。そして高田馬場の地に約30年前、べんてんをオープンさせました。

べんてんのラーメン。写真は移転後のもの(画像:小野員裕)

 朝方まで大量のゲンコツ、豚足、鶏ガラ、時間差でサバ節などを煮込んでスープを作り、夜中も店に立ち寄り、その具合を見る熱心な仕事ぶりでした。仕上がったスープはやや薄茶色で、実に力強い味わい。ガラなどの具材は一般店の3倍使っていました。

自家製麺ブームを作った


【画像】高田馬場時代の「べんてん」

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