創業20年の人気ラーメン店が打ち破った「男性客8割」の業界スタンダード 最大の原動力は「謙虚さ」だった【連載】ラーメンは読み物。(5)
2021年11月9日
ライフ雨後のタケノコのごとく生まれ、そして消えてゆく都内のラーメン店。そんな激しい競争を勝ち抜いた名店を支える知られざる「エネルギー」「人間力」をフードライターの小野員裕さんが描きます。
門前仲町に2001年10月オープン
門前仲町駅の北側、葛西橋通り沿いに行列の絶えないラーメン屋「こうかいぼう」(江東区深川)があります。2001(平成13)年10月オープンから今年でちょうど20年。かいわい随一の人気店として、ラーメンファンに愛されています。
お店を営むのはご主人の田口宏之さん・三奈さんご夫婦。ふたりは同じ大学で知り合い後輩先輩の間柄です。宏之さんは前職で介護施設で介護食にかかわり、三奈さんは旅行代理店に勤務していました。
宏之さんの地元は横浜で、中国料理「奇珍」や家系ラーメンの本家本元「吉村家」に子どもの頃、よく通ったそうです。当時からラーメンが大好きで、大人になってからもさまざまなラーメン屋を食べ歩き、なかでも
・銀座「はしご」
・浜田山「たんたん亭」
・目黒「かづ屋」
・永福町「大勝軒」
に魅了されました。
やがて「ラーメン屋を開業したい」という思いが芽生え、脱サラ後、高校時代の友人のラーメン屋で働き始めました。そこでしばらくオペレーションやラーメン作りの工程を勉強。その後、前職で積み重ねてきた食の知識や、数多くのラーメン屋を食べ歩いた経験を生かして、独学で現在のラーメンを完成。門前仲町にこうかいぼうをオープンしました。

店名の由来はご夫婦ふたりの名前、宏之(ひろゆき)と三奈(みな)をモチーフに
「広く皆さまに望まれるお店にしたい」
という思いから、これを音読みに変え、言葉の響きの心地よさから「こうかいぼう(広皆望)」にしました。
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