旅行・出張でおなじみ? 普通にウマい「ビジネスホテルの朝食」を再現してみた
旅行や出張で泊まるビジネスホテル、楽しみのひとつと言えばあの独特の「朝食」ではないでしょうか。まだまだ外出に制限がある今、ビジホ飯を自宅で再現して、ささやかな旅行気分を味わってみませんか? 紀行ライターのカベルナリア吉田さんがレシピを紹介します。意外と簡単? おうちレシピ向き こんにちはー。新型コロナの感染者も減少傾向ですが(2020年5月26日現在)、気ままに東京散歩を楽しんだり、旅行に出掛けたりができる「完全復活」までは、まだまだ時間がかかりそうです。 せっかく天気もよく暖かくなってきたのに、旅行に出掛けられない。そんなストレスがたまったら、旅先で食べるご飯を自宅で再現して、旅気分を味わってみませんか? 今回は「ビジネスホテルの朝食風プレートご飯」を家で作ってみました。 自宅で手作り、洋食のビジネスホテル風朝食(画像:カベルナリア吉田) 僕(カベルナリア吉田)は紀行ライターですが、何を隠そう「ビジネスホテル朝食研究家」という裏の顔も持っています。北は北海道・稚内から、南は沖縄・石垣島まで。ビジネスホテルに泊まり朝食を食べまくった経験を生かして、和風と洋風2類のビジホ朝食を再現してみました。 まずは和風から。 おにぎりは握らず、型で抜く! 最初にご飯ですが、ビジホ朝食風の雰囲気を出す最大のポイントが「おにぎり」です。 それも手で握るおにぎりではなく、型を使うことがポイント! 具も梅干しやシャケなどを中に握るのではなく、フリカケ風の「おにぎりの素」を混ぜ込むと、よりビジホ朝食らしくなります。今回はワカメ風味、鮭風味の2種類を混ぜ込み、それぞれ1個ずつ型で抜いて作りました。 おにぎりは型で抜く!(画像:カベルナリア吉田) 続いて、みそ汁。具は何でもいいのですが、ビジホ朝食の雰囲気を出すなら、おすすめは「麩(ふ)」です。 オールナイトニッポン世代なら「恐怖のみそ汁(今日、麩〈ふ〉のみそ汁)」のネタを思い出すかも? とにかく麩をぬるま湯につけて戻し、乾燥ワカメも入れて、あとは普通にみそ汁を作ればOK。麩も乾燥ワカメも保存がきく乾物食材だから、ビジホ朝食調理の現場でも重宝するみたいです。 続いてオカズを用意しましょう。 和朝食の定番、焼き魚はオーソドックスに塩ジャケかサバの塩焼きで。今回はサバを焼きました。そしてウインナーをゆでて、ケチャップとカラシを添えて……。ここまでは想定の範囲内ですね。でも実はほかに、ビジホ朝食らしさを演出するのに欠かせないオカズがあるんです。 まず1品めは、甘酢味の肉だんご! なぜかビジホ朝食のオカズには、肉だんごがよく出るんです。手作りでもいいですが、忙しい朝に肉だんご作りは大変。ここはコンビニエンスストアなどで、チンするだけの肉だんごを買って使いましょう。手抜き? いえいえ実はこの方が、リアルにビジホ朝食っぽい感じがするんですよ。 マカロニサラダに卵焼きもマカロニサラダに卵焼きも 2品めは厚焼き卵。これまた手作りしてもいいんですが、やはり買ってきましょう! なぜかそのほうが、ビジホ朝食らしくなるんです。 サラダを忘れていましたね。キャベツを千切りにして、マカロニサラダを添えましょう。マカロニはすぐにゆで上がるので、手作りで。これまたビジホ朝食らしくするポイントですが、一緒に冷凍のミックスベジタブルも、ゆでましょう。ゆで上がったらマヨネーズであえて。カラフルなサラダが食欲をそそります。 そしてそして、リアルなビジホ朝食らしさを再現するために、必ず添えたいのがソース焼きそばです! なぜか西日本を中心に、ビジホ朝食はご飯のオカズにソース焼きそばが出てくることが多いんです。 サラダのキャベツを刻むとき、焼きそば用のキャベツも一緒に刻んでおいて、麺と炒めてソースであえれば完成。紅ショウガも添えましょうね。 これでご飯とみそ汁、おかずとサラダがそろいました。あとはカップ納豆(ビジホ朝食の納豆は、ほぼ必ずカップで出ます)と味つけのり(これも必須アイテム)を添え、おにぎりにはカリカリ小梅(梅干しじゃなくコレが定番)とキュウリの漬物、しば漬け、昆布のつくだ煮も添えます。 飲み物はオレンジジュース。和食との相性はどうなの? と思うかもしれませんが、必ずオレンジジュースにしてください。それがビジホ朝食のおきてなんです! ボリュームも栄養も満点の和朝食(画像:カベルナリア吉田) できました。色とりどりの、和朝食の完成です。どれから箸をつけようか、迷ってしまいそうですね。 洋食は、トーストよりロールパン洋食は、トーストよりロールパン 朝はご飯よりパンがいい、そんなアナタのために、もちろん洋朝食も紹介しましょう。 パンは食パン、でもいいんですが、トーストを焼くのが少々手間かも。より手軽に準備するのがビジホ流朝食のポイント、ここはロールパンがおすすめです。 ロールパンに、プチッと絞り出すジャム&マーガリンを添えて(画像:カベルナリア吉田) パンに塗るマーガリンとジャムは、ふたつが対でセットになって、プチッと折ると同時にニュルッと出てくる「ディスペンパック」を準備すると、一気にビジホ朝食っぽさが増します。 続いて洋朝食といえばスープ。これも手作りでもいいですが、おすすめはインスタントのコーンスープ。お湯を沸かして注ぐだけの手軽さが、忙しいビジホ朝食にピッタリです。 オカズはスクランブルエッグとボイルウインナー、ベーコンもカリッと焼きます。 そしてビジホ朝食の定番、スパゲッティサラダも作りましょう。3分前後でゆで上がる、早ゆでタイプのものを使えば、手軽にできます。具は和朝食のマカロニサラダと同じく、冷凍のミックスベジタブルを。スパゲッティをゆでるとき一緒にゆでます。 ゆで上がったら軽く塩コショウして、マヨネーズを混ぜれば完成です。レタスやプチトマトのサラダも添えれば、彩りも栄養も満点ですね。 さらに冷凍のフライドポテトもチンして、これでオカズは勢ぞろい。もちろんフライドポテト、自分で揚げていいんですよ。でも朝から揚げ物って、手間がかかり過ぎて気が遠くなりそうですよね。ビジホ朝食らしさを再現するという点でも、冷凍で十分です。 欠かせないのはヨーグルト欠かせないのはヨーグルト そしてそして、洋朝食に欠かせないのがヨーグルト。最近のビジホは、人気のフルーツグラノーラを一緒に出すところが多いです。というわけでフルグラと、缶詰のミックスフルーツも添えて、彩りよく仕上げましょう。 ヨーグルトにフルグラとフルーツをトッピング(画像:カベルナリア吉田) これでパンとスープ、オカズとサラダ、ヨーグルトの準備が整いました。ここにオレンジジュースとホットコーヒーを添えれば、ビジホ洋朝食風プレートの完成です。 自粛、そして禁欲生活が続くなか、一番大切なのは「3度の食事をきちんととること」で、特に朝食は大切です。バランスのいい朝食をしっかり食べて、今日も元気よく1日をスタートさせたいですね。 東京ぶらり散歩も、そして旅行もきっと、以前のように気ままに出掛けられる日が来るはずです。それまでは家でこんな風に「旅ご飯」を再現して、自宅にいながら旅気分を楽しんでみませんか?
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