「キユーピー3分クッキング」 実は2パターン放送されていた! 東京版・名古屋版の違いに2.6万人が「全国共通じゃなかったの?」

  • ライフ
  • 東京
「キユーピー3分クッキング」 実は2パターン放送されていた! 東京版・名古屋版の違いに2.6万人が「全国共通じゃなかったの?」

\ この記事を書いた人 /

アーバンライフメトロ編集部のプロフィール画像

アーバンライフメトロ編集部

編集部

ライターページへ

あっと驚く衝撃の場面、感心させられる発見や豆知識、思わず涙を誘う感動の出来事……。SNS上では毎日、新鮮な話題がいくつも発信されています。そのなかから「東京」に関連するものを厳選してご紹介します。

都道府県によって違うメニューが

「愛は食卓にある。」というキャッチコピーで知られるキユーピー(渋谷区渋谷)。

 マヨネーズ、ドレッシング、パスタソースなど、どの家庭にも必ずひとつやふたつ同社商品が常備されているのではないでしょうか。

「愛は食卓にある。」で知られるキユーピー。1社提供で放送されている「キユーピー3分クッキング」は、開始からすでに59年(画像:キユーピー)



 もうひとつ、よく知られているのは「キユーピー3分クッキング」です。

 トゥルトゥットゥットゥ、トゥルトゥットゥットゥ~♪ という耳になじんだテーマ曲(おもちゃの兵隊のマーチ)に乗って、毎日お昼前頃の時間に放送される10分間のお料理番組。60年近くにわたって続いている長寿番組であり、世代を超えて高い知名度を誇っています。

 そのキユーピー3分クッキングが実は全国統一の内容ではなく、ふたつのバージョンが制作されていて、そのため都道府県ごとで放送内容が異なっているということをご存じでしたでしょうか?

 この話題をツイッターに投稿してユーザーたちの注目を集めたのは とさか(@tosaka_public)さん。

「あまり知られていませんが『キユーピー3分クッキング』には東京版と名古屋版があり、佐賀県を除く全国46都道府県のうち地図上の赤の地域では名古屋版が、黄色の地域では東京版が放送されています」

と、全国を赤と黄色に塗り分けた地図の画像を添付して2021年7月29日(木)夜に投稿。これを見たユーザーたちからは、次々と驚きの声が上がりました。

日テレとCBCテレビが別々に放送

「な、なんだってー!」
「全国統一じゃなかったとは」
「これは初めて知りました」
「人生まだまだ知らないことばかりだなあ」

などなど、同月30日(金)18時30分までに寄せられた いいね は2.6万件に上ります。

地図上の赤の地域では「名古屋版」が、黄色の地域では「東京版」が放送されているとのこと(画像:とさか さんのツイート)



 ここで言う「東京版」とは、在京の日本テレビ(港区東新橋)が放送している3分クッキングのことで、対する「名古屋版」とは、名古屋市内にあるCBCテレビが放送しているもののことを指します。

 とさか さんがまとめた情報やキユーピー社のウェブサイトによると、現在、同番組を制作しているのはこの2社。

 放送が開始したのは、CBCが1962(昭和37)年、日テレが翌年の1963年です。「天気予報のように料理のヒントを伝えて、毎日の献立づくりに役立ちたい」との思いから、当初は5分番組(正味3分)としてスタート。

 当時まだ各地のテレビ局がネット化されていなかったため全国で同じ番組を放送することができず、当初は全国5か所(北海道・宮城・東京・愛知・福岡)でそれぞれ番組を制作し、放送していたとのこと。

 その後、局が集約され、現在はCBC(TBSテレビ系)と日テレの2局で放送されているといいます。

名古屋版 = みそ料理ばかり、ではない

 取り扱うメニューは両局がそれぞれ検討・作成しているため、当然「今日の献立」は別のもの。

 たとえば2021年7月30日(金)の場合、日テレの3分クッキングでは「ズッキーニの肉詰め焼きヨーグルトクミンソース」が、CBCでは「モロヘイヤと豆腐のキムチスープ」が紹介されました。

 ちなみに、地図上で唯一色塗りがされていない佐賀県では、3分クッキングを見ることはできないのでしょうか?

 とさか さんいわく、

「佐賀県では公式の放送はありませんが、県内の大半の地域で近隣の放送局を受信でき、広く視聴されているため、それらの局(の放送)を見ることになります」。

 またCBC制作の3分クッキングについては、名古屋版とはいっても北は北海道、南は沖縄と全国で放送されているので、

「全部のレシピで(名古屋名物の)みそを使っているというわけではありません」(とさか さん)。

 キユーピー社の同番組公式サイトでは、ふたつのテレビ局による番組の紹介が並んで掲載されているほか、番組にまつわる小話として

「放送開始以来、番組は生収録のみ! 編集をしない緊張感と、料理が出来上がっていく様子の迫力を伝えるにはライブが一番なのです」

「まだテレビ放送が全て生放送だった時代、ウナギが逃げ出しそれを追いかけた先生が、カメラのフレームから外れてしまったことがありました」

などが紹介されており、さらなる豆知識を得ることもできます。

日常の常識が「全国共通」とは限らない

 とさか さんは、

「私自身、3分クッキングにとても詳しいというわけではありませんが、栃木県の実家にいた頃は食卓にテレビがあったため、時折拝見しておりました。栃木県では東京版(日テレ版)が放送されていました」。

 今回の投稿に対して「知らなかった」という驚きの声が数多く寄せられたことについては、

「私たちの日常生活圏内の常識が、実は全国共通のものとは限らないといった発見・視点のきっかけにしていただけたらうれしいです」

と話しています。

 さて、あなたが普段見ている3分クッキングは、果たして東京版でしょうか、名古屋版でしょうか。

 同社のウェブサイトによると、これまでに紹介したレシピの数は2系列を合計して3万点以上。これは、人間の約一生分の晩ご飯をカバーできる数に当たるそうです。

関連記事