【NiziU考・前編】主導権はプロデューサーかファンか? NiziU爆発的ヒットに見る「オーディション番組」攻防の50年史
2020年12月20日
ライフ2020年に大躍進を遂げたグループといえば、女性9人組の「NiziU」が筆頭でしょう。彼女たちを生み出したのは「オーディション」企画。そこに現れるプロデューサーやファンの役割について、帝京大学講師の田島悠来さんが過去の例を踏まえつつ解説します。
渋谷が“Nizi色”に染まった日
若者の街・渋谷のランドマークのひとつであるSHIBUYA109(渋谷区道玄坂、以下109)。
若い女性が担い手となる文化の発信地であり、ファッションの聖地として位置づけられてきたこの場所で、2020年を物語るアイコンとして掲示されているのは、12月2日(水)に日本での本格デビューを果たしたばかりのガールズグループNiziU(ニジュー)の姿。
12月25日(金)まで期間限定で実施されているキャンペーン「SHIBUYA109 Xmas × NiziU」の一環として、109ビル外壁にはNiziUのメンバー8人(9人グループだが、現在ひとりが休養中)が、クリスマスをイメージしたコスチュームに身を包んで初々しくほほ笑んで登場しています。
関連グッズを販売する「POPUP STORE“Step and a step”」もオープン。デビューを果たした、彼女たちに会いに、大勢のファンがこの地に足を運んでいます(新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、ストアは事前予約制を取っているので注意が必要!)。
まさに、渋谷、そして東京が“Nizi色”に染まっているともとれる光景が広がります。
お茶の間で、SNSで、そして街中でと、多様なメディア空間を駆けめぐり、2020年のアイドル界、ひいては、エンターテインメント界を賑わせたNiziU。
今回の記事では前編・後編の2回に分けて、NiziUが女性を中心とする若者にとっていかにインパクトを持ち得る存在なのか、またその表象を読み解くことで現代社会のどのような局面が見えてくるのかを、過去のオーディション番組を踏まえた上で(前編)、メンバーと同年代の女性同士の「関係性」をキーワードに(後編)考えてみましょう。

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