いくつ覚えてる? 大ブームを駆け抜けた「東京スイーツ」の数々
2021年7月10日
お出かけ過去さまざまなブームが出ては消えたスイーツ、今回はその歴史について、文殊リサーチワークス・リサーチャー&プランナーの中村圭さんが解説します。
ブームのはしりはティラミス
近年の商業施設の開発を見ると、スイーツ売り場の位置づけが大きくなっていることがわかります。スイーツの人気は根強く、評判の高い店の前には長蛇の列ができることも珍しくありません。
過去にはその時代を代表するようなブームとなったスイーツが幾つも存在します。スイーツはさまざまな場所で提供され、価格も比較的手ごろなことがブームになりやすい一因と言えるでしょう。また、ブームの形成にはメディアの情報発信が欠かせませんがスイーツは特に女性の関心が高いため、取り上げられやすい傾向があります。
マスメディアが仕掛けたスイーツブームのはしりと言えるのがティラミスでしょう。バブル期の1990年代初期に、当時の「イタ飯ブーム」で急増したイタリアンレストランのデザートとして登場しました。

ティラミスはそれまでにはなかった大人っぽい雰囲気のスイーツで、女性情報誌などに大々的に取り上げられたことから一大ブームに拡大しました。
そのうちイタリアンレストランだけでなく、ファミリーレストランや喫茶店、菓子店などでもケーキ枠で提供されるようになり、コンビニスイーツなど食品メーカーの商品開発にも発展しました。ブームは沈静化しましたが、今も幅広い層が楽しめる定番スイーツのひとつとして定着しています。
多様化した消費者の食志向
ティラミスブームの盛り上がりの後、マスメディアや食品メーカーは次々にスイーツブームを仕掛けていきます。
・ナタデココ
・パンナコッタ
・クレームブリュレ
など、「ティラミスの次はこのスイーツが来る!」と、まだ日本で知られていない海外のスイーツが紹介されていきました。
現在はあまり見かけなくなったものもありますが、レストランのデザートやコンビニスイーツなどとして時折見かけるものもあります。この頃は空前のグルメブームで、わが国には次々に新しい食文化が導入され、消費者の食志向が一気に多様化していきました。
さらに、バブル崩壊後は低価格志向が社会全体にまん延し、かつてのように社会を席巻するようなスイーツブームはなかなか起こらなくなっていきました。
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